コラム 技術・人文知識・国際業務

【2026年最新版】ビザ 技術・人文知識・国際業務 申請から取得まで完全ガイド

2025年12月22日

行政書士 松浪 正治

ビザ申請を専門にしている大阪府枚方市の行政書士です。 オンライン申請により全国対応可能です。

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格(ビザ)申請は、その複雑さから多くの外国人材や企業担当者にとって大きなハードルとなりがちです。しかし、ご安心ください。この【2026年最新版】完全ガイドを読めば、あなたの疑問や不安は解消され、スムーズなビザ取得への道筋が明確になります。

この記事では、どのような職種が対象となるのかといった基本から、必要となる学歴・職歴要件、複雑な申請書類の全リスト、そして出入国在留管理庁への申請手続きの全ステップまで、網羅的に解説しています。さらに、ビザ取得後の在留期間更新や転職時の手続き、ご家族を日本に呼び寄せる家族滞在ビザの申請方法、そして万が一の不許可事例とその対策まで、実務に役立つ情報を余すことなく提供します。

結論として、「技術・人文知識・国際業務」ビザを確実に取得し、日本での活動を円滑に進めるためには、最新の正確な情報に基づいた適切な準備と、必要に応じて専門家である行政書士のサポートを活用することが、成功への最も確実な鍵となります。

1. 技術・人文知識・国際業務ビザの基本

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は、日本で働くことを希望する外国人材にとって、最も一般的な就労ビザの一つです。この在留資格は、専門的な知識や技術、または国際的な感性を活かした業務に従事する外国人に与えられます。

日本企業が外国人材を雇用する際、このビザは多くの専門職で活用されており、日本の経済活動を支える重要な役割を担っています。
正式名称は「技術・人文知識・国際業務」と長くなりますが、一般的には「技人国ビザ」や「就労ビザ」と呼ばれることもあります。

この章では、本在留資格の対象となる職種、取得のための学歴・職歴要件、そして在留資格の基礎知識について詳しく解説します。

1.1 どんな職種が対象となるのか

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は、その名の通り、「技術」「人文知識」「国際業務」の3つの分野に大別される専門職が対象となります。単純労働や、専門性が求められない業務は対象外となりますので注意が必要です。

具体的な対象職種は多岐にわたりますが、共通して求められるのは、学術的な素養に基づいた専門知識や技術、または外国の文化や言語に関する知識・感性が必要とされる業務であることです。

以下に、各分野の代表的な職種例と業務内容を示します。

分野代表的な職種例業務内容の例
技術ITエンジニア、機械設計者、電気設計者、システムエンジニア、プログラマー、建築士情報処理技術の開発・運用、機械・電気製品の設計・開発、生産技術開発、CAD/CAM操作、ネットワーク構築など、理学・工学分野の専門知識を要する業務
人文知識経理、人事、企画、営業、マーケティング、コンサルタント、商品開発企業の財務管理、人事労務管理、事業計画の策定、市場調査、顧客への提案営業、経営戦略立案など、法律学・経済学・社会学その他の人文科学分野の専門知識を要する業務
国際業務通訳、翻訳、語学教師、海外取引業務、デザイナー、広報外国語を用いた通訳・翻訳、外国語教育、海外企業との取引交渉、国際的な広報活動、外国の文化・感性を活かしたデザイン業務など、外国の文化に基盤を有する思考・感受性を要する業務

これらの職種はあくまで例であり、個別の業務内容が専門性と合致しているかどうかが重要です。
申請時には、従事する業務内容が本在留資格の要件を満たすことを具体的に説明する必要があります。

1.2 ビザ取得の学歴・職歴要件

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得するためには、申請者の学歴または職歴が、従事する業務内容と密接に関連していることが求められます。これは、専門的な知識や技術を有していることを証明するための重要な要件です。

主な要件は以下の通りです。

分野学歴要件職歴要件(学歴要件がない場合)
技術・人文知識大学を卒業していること 日本の専門学校を卒業し「専門士」または「高度専門士」の称号を取得していること ※いずれも、専攻分野が従事しようとする業務と関連していることが必要です。従事しようとする業務に関連する分野で、10年以上の実務経験があること ※専門学校卒の場合、専門士の称号がなくても、関連業務での実務経験が認められる場合があります。
国際業務大学を卒業していること 日本の専門学校を卒業し「専門士」または「高度専門士」の称号を取得していること ※いずれも、専攻分野が従事しようとする業務と関連していることが必要です。翻訳、通訳、語学指導、広報、宣伝、海外取引業務、服飾・室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務で、3年以上の実務経験があること

海外の大学や専門学校を卒業している場合も、その学歴が日本の大学卒業と同等と認められ、かつ専攻分野が従事する業務に関連していれば要件を満たします。 ただし、専門学校の場合は、日本の専門学校卒に準ずる教育内容であるかどうかが審査されます。

実務経験については、雇用契約書や在職証明書などで具体的に証明できる必要があります。 また、学歴と職務内容の関連性が不明瞭な場合は、不許可となるリスクが高まるため、専門家への相談を推奨します。

1.3 在留資格の基礎知識

「ビザ」と「在留資格」は混同されがちですが、厳密には異なる概念です。「ビザ(査証)」は入国許可申請に必要な推薦状のようなもので、在外公館が発給します。 一方、「在留資格」は日本に滞在して活動を行うための許可であり、出入国在留管理庁が付与します。

「技術・人文知識・国際業務」は、日本に滞在して特定の専門業務を行うための「就労系の在留資格」の一つです。この在留資格を取得することで、日本での就労活動が合法的に認められます。

主な基礎知識は以下の通りです。

  • 在留期間: 在留期間は、個々の申請内容や企業の状況に応じて、5年、3年、1年、または3ヶ月のいずれかが付与されます。初回申請では1年が付与されることが多いですが、更新時には実績に応じてより長い期間が付与される可能性があります。
  • 在留資格認定証明書(COE): 海外から日本へ入国して就労する場合、事前に出入国在留管理庁から「在留資格認定証明書」を取得します。この証明書を現地の日本大使館・領事館に提出することで、スムーズにビザ(査証)が発給され、日本への入国が可能になります。
  • 活動範囲: 「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で許可された範囲内の業務のみに従事できます。許可された業務以外の活動(例:単純労働など)を行うことはできません。 もし転職などで業務内容が変わる場合は、在留資格の変更が必要となる場合があります(詳細は「ビザ 技術・人文知識・国際業務で転職する場合」の章で解説します)。
  • 雇用主: 原則として、特定の企業に雇用されていることが前提となります。個人事業主としての活動は、この在留資格では認められません。

これらの基本的なルールを理解し、遵守することが、日本での安定した在留生活を送る上で不可欠です。不明な点があれば、出入国在留管理庁のウェブサイトや専門家への確認をおすすめします。

2. ビザ 技術・人文知識・国際業務 申請書類完全リスト

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格(ビザ)申請において、最も重要なステップの一つが必要書類の正確かつ網羅的な準備です。出入国在留管理庁(以下、入管)は、提出された書類に基づいて申請者の適格性や雇用企業の実態を厳格に審査します。書類に不備があったり、内容に矛盾があったりすると、審査が長期化したり、最悪の場合不許可となる可能性もあります。この章では、申請に必要な書類を「共通して必要な書類」「申請者本人が準備する書類」「雇用企業が準備する書類」の3つに分類し、それぞれ詳細に解説します。

申請書類の準備にあたっては、入管の最新情報を必ず確認するようにしてください。必要書類や様式は変更されることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁のウェブサイトで確認できます。

2.1 共通して必要な書類

まず、申請者と雇用企業の両方にとって共通して必要となる基本的な書類を説明します。

書類名概要とポイント備考
在留資格認定証明書交付申請書申請の種類に応じて、適切な様式を使用します。オンライン申請も可能ですが、その場合も記載内容は紙媒体の申請書と同様に正確さが求められます。申請者情報、雇用企業情報、申請理由などを詳細に記入します。入管のウェブサイトからダウンロード可能。
写真申請前3ヶ月以内に撮影された、縦4cm×横3cmのカラー写真が必要です。顔が正面を向き、無帽、無背景で鮮明なものを用意し、申請書の所定欄に貼付します。裏面に氏名を記入。
パスポートの写し顔写真のページと、有効期限が記載されているページの写しを提出します。有効期限が十分に確保されているか確認してください。原本提示を求められる場合あり。
雇用契約書(写し)または労働条件通知書(写し)雇用期間、業務内容、勤務地、給与額、労働時間などが明記されている必要があります。申請者の専門性と業務内容の関連性が明確に示されていることが重要です。外国語で作成された書類は日本語訳が必要。
履歴書申請者の学歴、職歴、資格などを時系列で詳細に記載します。申請するビザの要件(学歴・職歴)を満たしていることを証明するために非常に重要です。任意の様式で作成可。

2.2 申請者本人が準備する書類

次に、申請者本人が準備すべき書類について詳述します。これらの書類は、申請者自身の経歴や能力を証明するために不可欠です。

書類名概要とポイント備考
最終学歴証明書大学、大学院、専門学校などの卒業証明書(または卒業証書の写し)と成績証明書が必要です。学歴要件を満たすことを証明します。外国語書類は日本語訳が必要。
職務経歴書これまでの職務内容、担当業務、使用した技術や専門知識などを具体的に記載します。申請するビザの職務内容と関連性があることを明確に示してください。日本語で作成するのが望ましい。
資格証明書(写し)IT関連資格、語学能力試験の合格証など、業務に関連する資格がある場合は提出します。専門性を補強する材料となります。日本語訳が必要な場合あり。
在職証明書(前職がある場合)過去の職歴を証明するために、前職の企業から発行された在職証明書を提出します。職務内容と在職期間が明記されている必要があります。外国語書類は日本語訳が必要。
住民票(日本に既に滞在している場合)日本に中長期滞在している外国人の場合、住民票の提出を求められることがあります。マイナンバーの記載は不要。
源泉徴収票(日本に既に滞在しており、転職の場合)転職を伴う在留資格変更申請などの場合、直近の源泉徴収票を提出することで、日本での納税状況や安定した収入を証明できます。

外国語で作成された書類については、必ず日本語訳を添付する必要があります。翻訳は、翻訳者の氏名、住所、連絡先、翻訳年月日が記載され、署名されたものであることが求められます。

2.3 雇用企業が準備する書類

雇用企業が準備する書類は、企業の事業内容、経営状況、そして外国人材を雇用する合理性を証明するために非常に重要です。
企業のカテゴリー分類(上場企業、前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上の企業など)によって提出書類が一部異なりますが、ここでは一般的な書類を解説します。

書類名概要とポイント備考
法人登記簿謄本(履歴事項全部証明書)企業の法人格、事業目的、役員構成などを証明します。発行から3ヶ月以内のものを提出します。法務局で取得。
決算報告書(直近1期分)企業の財務状況、経営の安定性を証明するために提出します。経営が安定していることは、外国人材を継続的に雇用できる能力の証明となります。税務署に提出したものの写し。
会社案内(パンフレット等)企業の事業内容、製品・サービス、組織体制などを説明するものです。外国人材が従事する業務と企業事業の関連性を明確にする上で役立ちます。ウェブサイトの写しでも可。
給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(直近1年分)企業が従業員に支払った給与総額と源泉徴収税額を証明する書類です。企業の雇用規模や納税状況を示します。税務署受付印のあるもの。

2.3.1 雇用理由書と事業計画書

雇用企業が準備する書類の中でも、特に重要度が高いのが「雇用理由書」と、場合によっては「事業計画書」です。これらは、単なる事実の羅列ではなく、外国人材を雇用する必然性や、企業の事業展開におけるその役割を説得力を持って説明する文書です。

雇用理由書は、なぜこの特定の外国人材を雇用する必要があるのか、その人物の専門性や経験が企業のどの業務にどのように貢献するのかを具体的に記述します。例えば、「日本人では代替できない専門的なスキルを持っている」「特定の海外市場開拓に不可欠な言語能力や文化理解がある」といった具体的な理由を、客観的な事実に基づいて説明することが求められます。業務内容と申請者の学歴・職歴との関連性を明確に結びつけることが重要です。

事業計画書は、特に新規事業を開始する場合や、設立間もない企業が外国人材を雇用する際に求められることがあります。企業の事業内容、将来の展望、収益見込み、外国人材の雇用が事業計画にどのように組み込まれているかなどを詳細に記載します。事業の安定性や継続性をアピールし、外国人材を安定的に雇用できる基盤があることを示すための重要な書類となります。具体的な市場分析や財務予測を含めることで、説得力が増します。

3. ビザ 技術・人文知識・国際業務 申請手続きの完全ガイド

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格(通称:技人国ビザ)を取得するためには、正確かつ計画的な申請手続きが不可欠です。ここでは、申請書類の作成から出入国在留管理庁への申請、そして在留カードの交付に至るまでの具体的なステップを詳細に解説します。このガイドを参考に、スムーズなビザ取得を目指しましょう

3.1 ステップ1 申請書類の作成と収集

前章でリストアップした申請書類を、このステップで実際に作成し、収集します。すべての書類が揃っているか、内容に不備がないか、しっかりと確認することが重要です。

3.1.1 在留資格認定証明書交付申請書の記入

申請書は、入管のウェブサイトからダウンロードできます。記入にあたっては、以下の点に注意してください。

  • 正確な情報:虚偽の記載は絶対に避け、事実に基づいた情報を記入してください。
  • 整合性:他の提出書類(雇用契約書、履歴書など)との間に矛盾がないようにしてください。
  • 漏れのない記入:すべての項目を埋め、空欄がないようにしましょう。

特に、職務内容や学歴・職歴の欄は、申請する在留資格の要件を満たしていることを明確に示すように具体的に記述することが求められます。

3.1.2 添付書類の準備と確認

必要書類は多岐にわたりますが、一つ一つ丁寧に準備を進めます。特に以下の点に留意してください。

  • 有効期限:発行から3ヶ月以内など、有効期限が定められている書類は、期限切れに注意して準備しましょう。
  • コピーの可否:原本提出が必要なものと、コピーで良いものがあります。指示に従いましょう。
  • 証明写真:申請前3ヶ月以内に撮影されたもので、規定のサイズ(縦4cm×横3cm)、無帽、無背景、正面を向いたものを用意します。
  • 翻訳:外国語で作成された書類には、日本語訳の添付が必要です。翻訳者の氏名、住所、連絡先を明記してください。

すべての書類が揃ったら、再度リストと照合し、抜け漏れがないか最終確認を行いましょう。書類の不備は、審査の遅延や不許可の原因となる可能性があります。

3.2 ステップ2 出入国在留管理庁への申請

必要な書類がすべて揃ったら、いよいよ出入国在留管理庁へ申請を行います。

3.2.1 申請窓口と方法

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格認定証明書交付申請は、原則として申請人を受け入れる企業等の所在地を管轄する出入国在留管理庁(地方出入国在留管理局、支局、出張所)で行います。

申請方法は、主に以下の2つです。

  1. 窓口申請:申請人本人、受け入れ機関の職員、または申請取次行政書士が直接窓口に赴き申請します。
  2. 郵送申請:一部の申請については郵送での申請も可能です。詳細は入管のウェブサイトで確認してください。郵送の場合、簡易書留など追跡可能な方法を利用しましょう。

申請時には、受付票(受理票)が交付されます。これは審査状況の確認や、追加書類提出の際に必要となる場合があるため、大切に保管してください

3.2.2 申請手数料について

在留資格認定証明書交付申請の場合、申請時には手数料はかかりません。手数料が発生するのは、在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請の際、許可が下りて在留カードを交付される時です。

3.3 ステップ3 審査期間中の対応

申請が受理されると、出入国在留管理庁による審査が開始されます。審査期間中は、状況に応じて適切な対応が求められます。

3.3.1 標準的な審査期間

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は、公式には入管のウェブサイトによると1ヶ月~3ヶ月程度とされています。ただし、申請時期、申請内容、管轄の出入国在留管理庁の混雑状況によって変動する可能性があります。

3.3.2 追加資料提出の要求

審査の過程で、出入国在留管理庁から追加資料の提出を求められることがあります。これは、提出された書類だけでは審査に必要な情報が不足している場合や、内容に疑義がある場合に発生します。

追加資料提出通知書が届いたら、指定された期日までに、求められた書類を速やかに準備し提出しましょう。不明な点があれば、行政書士などの専門家に相談するか、出入国在留管理庁に問い合わせて確認することが重要です。

3.3.3 審査状況の確認方法

審査状況は、申請時に受け取った受付票の番号などを用いて、出入国在留管理庁に電話で確認できます。しかし、出入国在留管理庁の職員は多忙なため、頻繁な問い合わせは避け、必要最小限に留めるのが賢明です。

特に、審査期間中に申請内容と異なる行動(例:申請した企業以外での就労)を取ることは、不許可の原因となるため厳禁です。

3.4 ステップ4 許可通知と在留カード交付

審査の結果、許可が下りた場合と不許可になった場合で、その後の手続きが異なります。

3.4.1 在留資格認定証明書交付申請の場合

許可された場合、出入国在留管理庁から在留資格認定証明書が送付されます。この証明書は、海外にいる申請人本人が日本の在外公館(大使館・領事館)で査証(ビザ)を申請する際に必要となります。

段階手続き内容備考
1. 認定証明書受領日本国内の代理人(企業など)が認定証明書を受け取る。郵送かメールで送付される。
2. 本人への送付代理人が海外の申請人本人へ認定証明書を郵送する。書面の場合は紛失に注意し、追跡可能な方法が推奨される。
3. 査証(ビザ)申請申請人本人が自国の在外公館で査証(ビザ)を申請する。認定証明書とパスポート、申請書などが必要。
4. 日本への入国査証が発給された後、日本へ入国する。入国審査時にパスポートと査証を提示。
5. 在留カード交付主要な空港(成田、羽田、中部、関西など)で入国時に在留カードが交付される。交付されない場合は、後日申請人の住居の厚地町村役場で手続き。

在留カードは、日本での身分証明書となる重要なカードです。氏名、生年月日、国籍・地域、在留資格、在留期間などが記載されており、記載内容に誤りがないか必ず確認してください。

3.4.2 在留資格変更・更新許可申請の場合

既に日本に滞在しており、在留資格の変更や更新を申請した場合、許可が下りるとハガキ形式の許可通知書が送付されます(窓口申請の場合)。

通知書に記載された指定の期日までに、管轄の出入国在留管理庁へ出向き、以下の手続きを行います。

  • 手数料の納付:収入印紙(6,000円)を購入し、手数料納付書に貼り付けて提出します。
  • 新しい在留カードの交付:古い在留カードと引き換えに、新しい在留カードが交付されます。

新しい在留カードを受け取ったら、記載されている在留資格、在留期間、氏名などに間違いがないか、その場で確認しましょう。

3.4.3 不許可になった場合の対応

万が一、申請が不許可となった場合でも、諦める必要はありません。不許可通知書には、不許可理由が記載されています。この理由を詳細に分析し、不足していた情報や誤っていた点を特定することが重要です。

不許可理由によっては、再申請が可能であったり、異議申し立てを行うことができる場合があります。この際は、速やかに行政書士などの専門家に相談し、今後の対応についてアドバイスを求めることを強くお勧めします。専門家は、不許可理由の分析から再申請の戦略立案、必要書類の再準備まで、包括的なサポートを提供してくれます。

4. ビザ取得後の生活と手続き

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得した後も、日本での安定した生活を継続するためには、いくつかの重要な手続きを理解しておく必要があります。在留期間の更新、転職時の対応、そして家族を日本に呼び寄せるための家族滞在ビザの申請など、それぞれの状況に応じた適切な手続きを知り、計画的に対応することが、日本でのキャリアと生活を成功させる鍵となります。

4.1 在留期間更新と変更の手続き

日本での在留を継続するためには、在留期間が満了する前に「在留期間更新許可申請」を行う必要があります。また、状況の変化によっては「在留資格変更許可申請」が必要となる場合もあります。

4.1.1 在留期間更新許可申請

現在持っている「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で引き続き日本に滞在する場合に必要な手続きです。原則として、在留期間満了日の3ヶ月前から申請が可能です。

申請が遅れると不法滞在となるリスクがあるため、早めの準備と申請が不可欠です。

主な必要書類は以下の通りです。

カテゴリ書類名備考
共通書類在留期間更新許可申請書入管のウェブサイトからダウンロード
共通書類写真(縦4cm×横3cm)申請前3ヶ月以内に撮影、無帽、無背景
共通書類パスポート原本提示
共通書類在留カード原本提示
共通書類住民票の写し世帯全員分、マイナンバー記載なし
申請人関連住民税の課税証明書及び納税証明書直近1年間のもの、居住地の市区町村役場で取得
申請人関連給与所得の源泉徴収票直近1年間のもの
雇用企業関連在職証明書所属企業が発行
雇用企業関連雇用契約書の写し現在の雇用契約内容がわかるもの
雇用企業関連会社の登記事項証明書法務局で取得(発行から3ヶ月以内)
雇用企業関連直近の決算書会社の財務状況を示すもの

審査期間は通常2週間から2ヶ月程度ですが、時期や申請内容によって変動します。許可された場合は、新しい在留カードが交付されます。万が一、不許可となった場合は、その理由を確認し、再申請や行政書士への相談を検討することが重要です。

4.1.2 在留資格変更許可申請

「技術・人文知識・国際業務」以外の在留資格からこのビザへ変更する場合や、逆に「技術・人文知識・国際業務」から別の在留資格(例えば永住者、配偶者等)へ変更する場合に必要な手続きです。

例えば、留学生が卒業後に日本の企業に就職し、このビザに変更するケースが一般的です。この場合も、変更後の活動が新しい在留資格の要件を満たしていることが最も重要です。

必要書類は変更前の在留資格や変更後の在留資格によって異なりますが、基本的には「技術・人文知識・国際業務」の新規申請時と同様の書類(申請書、パスポート、在留カード、学歴・職歴証明書、雇用契約書、会社の情報など)が必要となります。

在留資格変更許可申請は、現在の在留期間が残っている間に行う必要があります。許可されるまでは、原則として現在の在留資格の活動範囲内でしか活動できません。

4.2 ビザ 技術・人文知識・国際業務で転職する場合

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ方が転職する場合、原則として在留資格自体を変更する必要はありません
しかし、出入国在留管理庁への届出が義務付けられています。

4.2.1 所属機関に関する届出(契約機関に関する届出)

転職した場合、新しい勤務先と契約を締結した日、または前の勤務先との契約が終了した日から14日以内に、出入国在留管理庁へ「所属機関に関する届出」を行う必要があります。これは、入管法で定められた義務であり、怠ると罰則の対象となる可能性もあります。

届出は、出入国在留管理庁のウェブサイトからのオンライン申請、または最寄りの出入国在留管理庁窓口への持参、郵送で行うことができます。

提出書類は、届出書と在留カードの写しが一般的です。新しい雇用契約書などの提示を求められる場合もあります。

4.2.2 転職時の注意点

最も重要なのは、転職先の業務内容が引き続き「技術・人文知識・国際業務」の活動範囲に該当するかどうかです。例えば、営業職から単純労働(工場作業員など)に転職した場合、在留資格の活動内容と合致しなくなり、在留期間更新時に不許可となるリスクがあります。転職を検討する際は、必ず業務内容が現在のビザの範囲内であることを確認しましょう。

また、転職によって雇用条件(給与、役職など)が大きく変わる場合や、転職先の企業規模や安定性に懸念がある場合も、在留期間更新時に慎重な審査が行われる可能性があります。不安な場合は、事前に専門家である行政書士に相談することをお勧めします。

4.3 家族滞在ビザの申請方法

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ外国人が、その扶養を受ける配偶者や子を日本に呼び寄せたり、日本で一緒に生活したりする場合、「家族滞在」の在留資格を申請することができます。

4.3.1 家族滞在ビザの対象者

  • 配偶者: 法律上有効な婚姻関係にある方。
  • 子: 実子または養子。未婚で扶養を受けていることが条件です。

原則として、親や兄弟姉妹は家族滞在ビザの対象外となります。

4.3.2 申請要件

家族滞在ビザが許可されるためには、主に以下の要件を満たす必要があります。

  • 扶養者の在留資格: 申請人が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で適法に日本に在留していること。
  • 扶養者の経済力: 扶養者が、呼び寄せる家族を含む全員の生活費を日本で支えられるだけの安定した収入や預貯金があること。これが最も重要視されるポイントの一つです。
  • 住居の確保: 家族が日本で生活するための適切な住居が確保されていること。

4.3.3 申請書類

家族を海外から呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書交付申請」、すでに日本に滞在している家族の在留資格を変更する場合は「在留資格変更許可申請」を行います。いずれも出入国在留管理庁に申請します。

主な必要書類は以下の通りです。

カテゴリ書類名備考
共通書類在留資格認定証明書交付申請書または在留資格変更許可申請書入管のウェブサイトからダウンロード
共通書類写真(縦4cm×横3cm)申請前3ヶ月以内に撮影、無帽、無背景
共通書類パスポートの写し身分事項のページ
共通書類在留カードの写し扶養者(申請人)のもの
扶養者関連住民票の写し世帯全員分、マイナンバー記載なし
扶養者関連在職証明書扶養者(申請人)の勤務先が発行
扶養者関連住民税の課税証明書及び納税証明書扶養者(申請人)の直近1年間のもの
扶養者関連預貯金残高証明書扶養者(申請人)の経済力を示すもの
関係証明婚姻証明書または戸籍謄本配偶者の場合。日本語訳を添付
関係証明出生証明書子の場合。日本語訳を添付

その他、住居の賃貸借契約書の写しなど、状況に応じて追加書類が求められることがあります。申請から許可までの期間は、通常1ヶ月から3ヶ月程度です。

家族滞在ビザで来日した家族は、原則として日本での就労はできません。しかし、別途「資格外活動許可」を得ることで、週28時間以内のアルバイトなどが可能になります。

5. 申請の注意点と専門家への相談

「技術・人文知識・国際業務」ビザの申請は、多くの外国人材にとって日本で働くための重要なステップですが、その過程には様々な注意点が存在します。特に、不許可となるケースや、予期せぬトラブルに直面することも少なくありません。ここでは、申請者が陥りやすい落とし穴と、それを回避するための具体的な対策、そして専門家である行政書士の活用がいかに重要であるかを解説します。

5.1 不許可事例とその対策

「技術・人文知識・国際業務」ビザの申請において、残念ながら不許可となってしまうケースも存在します。不許可の原因を理解し、適切な対策を講じることが、成功への鍵となります。

5.1.1 不許可となる主な原因

ビザ申請が不許可となる原因は多岐にわたりますが、特に多いのは以下の点です。これらの原因を事前に把握し、申請書類の準備や企業との連携を慎重に進めることが重要です。

主な原因詳細と注意点
申請書類の不備・虚偽記載提出書類に誤字脱字が多い、必要書類が不足している、または虚偽の内容を記載している場合、審査で不利になります。特に虚偽記載は重大な問題となり、今後のビザ申請にも影響を及ぼす可能性があります。すべての書類は正確かつ正直に作成し、提出前に複数回確認することが不可欠です。
学歴・職歴要件の不適合申請者の学歴や職歴が、従事する職務内容に求められる専門性や実務経験の要件を満たしていない場合です。例えば、大学で経済学を専攻した方がITエンジニアとして申請する際、その関連性が明確に証明できないと不許可となることがあります。専門分野と職務内容の整合性を明確に示す必要があります。
雇用企業の安定性・継続性申請者を雇用する企業が、事業の安定性や継続性を十分に証明できない場合です。設立間もない企業や経営状況が不安定な企業の場合、雇用が継続されないリスクがあると判断され、不許可となることがあります。企業の財務状況や事業計画の信頼性が問われます。
職務内容とビザのミスマッチ申請者が従事する予定の職務内容が、「技術・人文知識・国際業務」ビザの活動範囲に合致しない場合です。例えば、単純労働とみなされる業務や、専門性が求められない業務への従事は認められません。職務内容がビザの要件を満たしているか、具体的な業務内容を詳細に説明することが求められます。

5.1.2 不許可になった場合の再申請と対策

万が一、ビザ申請が不許可になってしまった場合でも、諦める必要はありません。適切な手順を踏むことで、再申請が可能です。

まず、不許可理由の確認が最も重要です。出入国在留管理庁から通知される不許可理由を正確に把握し、何が問題であったのかを特定します。この際、口頭での説明を求めることもできます。

次に、不許可理由に基づき、状況の改善と書類の再検討を行います。例えば、学歴・職歴要件が不足していた場合は、追加の職務経験を積む、または関連性の高い職務内容に修正するといった対策が考えられます。書類の不備であれば、不足書類の収集や記載内容の修正を行います。雇用企業側の問題であれば、事業計画の見直しや財務状況の改善が求められることもあります。

再申請のタイミングも考慮が必要です。不許可理由を解消せずにすぐに再申請しても、再び不許可となる可能性が高いです。十分な準備期間を設け、問題点を完全にクリアにしてから再申請に臨むことが成功率を高めます。

5.2 行政書士の活用が成功の鍵

「技術・人文知識・国際業務」ビザの申請は、複雑な法規制と多数の必要書類を伴うため、専門知識なしに完璧な申請を行うことは容易ではありません。そこで、行政書士の活用が成功への重要な鍵となります。

5.2.1 専門家への相談のメリット

行政書士は、ビザ申請に関する専門知識と豊富な経験を持つ法律の専門家です。彼らに相談することで、以下のような多くのメリットを享受できます。

  • 複雑な法規制の理解と適切なアドバイス:日本の入管法や関連法令は頻繁に改正され、解釈も多岐にわたります。行政書士は最新の情報を把握し、申請者の状況に応じた最適なアドバイスを提供します。
  • 書類作成の正確性と効率化:膨大な申請書類の作成は、専門知識がないと非常に時間がかかり、ミスも発生しやすくなります。行政書士は、必要書類の選定から作成、収集までを正確かつ効率的にサポートし、不備による不許可リスクを大幅に軽減します。
  • 出入国在留管理庁とのスムーズな連携:行政書士は、出入国在留管理庁の審査基準や手続きの流れを熟知しています。申請取次だけでなく、審査中の追加資料提出指示への対応や、状況照会なども適切に行い、審査をスムーズに進める手助けをします。
  • 不許可リスクの軽減と万一の際の対応:専門家が申請内容を事前に精査することで、不許可となる可能性のある要素を洗い出し、適切な対策を講じることができます。万が一不許可になった場合でも、不許可理由の分析から再申請戦略の立案まで、強力なサポートが期待できます。

5.2.2 良い行政書士を選ぶポイント

行政書士を選ぶ際は、以下のポイントを参考に、ご自身の状況に合った信頼できる専門家を見つけることが重要です。

  • 専門分野と実績:ビザ申請、特に「技術・人文知識・国際業務」ビザの申請に特化しているか、豊富な実績があるかを確認しましょう。過去の成功事例や専門サイトの有無も判断材料になります。
  • 費用体系の透明性:相談料、着手金、成功報酬など、費用体系が明確で透明性があるかを確認しましょう。見積もりを事前に取得し、追加料金が発生する可能性についても確認しておくことが大切です。
  • コミュニケーションの取りやすさ:申請手続きは長期にわたることもあります。疑問点や不安な点を気軽に相談できる、丁寧で分かりやすい説明をしてくれる行政書士を選びましょう。日本語以外の言語対応が必要な場合は、その点も確認が必要です。
  • 情報収集能力と最新情報の把握:入管法は改正されることがあります。常に最新の情報を収集し、適切なアドバイスを提供できる行政書士であるかどうかも重要な選定基準となります。

6. まとめ

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は、日本で専門的な知識や技術を活かして働く外国人にとって、非常に重要な扉を開くものです。本ガイドでは、ビザ申請の基本から必要書類、具体的な手続き、そして取得後の生活まで、2025年最新の情報に基づき網羅的に解説してきました。

このビザの申請プロセスは多岐にわたり、一つ一つの要件を正確に満たすことが求められます。特に、申請書類の準備や、雇用理由書・事業計画書といった企業の準備書類は、審査の可否を大きく左右する重要な要素です。不許可となるケースも存在するため、事前にリスクを理解し、適切な対策を講じることが成功への鍵となります。

本記事を通して、申請の全体像を把握し、自信を持って手続きを進めていただけたなら幸いです。しかし、個別の事情や最新の法改正への対応など、複雑なケースにおいては、出入国在留管理庁の専門知識を持つ行政書士に相談することが、最も確実で円滑なビザ取得への近道となります。専門家のサポートを得ることで、時間と労力を節約し、不許可のリスクを最小限に抑えることが可能です。

日本での新たなキャリアと生活が、この「技術・人文知識・国際業務」ビザを通じて、実り多きものとなることを心より願っています。

  • この記事を書いた人

行政書士 松浪 正治

ビザ申請を専門にしている大阪府枚方市の行政書士です。 オンライン申請により全国対応可能です。

-コラム, 技術・人文知識・国際業務