コラム 就労ビザ

就労ビザ 留学ビザ 切り替え完全ガイド|在留資格変更の流れ・審査ポイント・不許可回避のコツ

2026年1月4日

行政書士 松浪 正治

ビザ申請を専門にしている大阪府枚方市の行政書士です。 オンライン申請により全国対応可能です。

本記事は「就労ビザ 留学ビザ」の検索意図に完全対応した在留資格変更の実務ガイドです。読むことで、留学ビザから就労ビザへ切り替える際の全体像、必要書類のチェックリスト、審査で見られるポイント、標準処理期間の考え方、手数料・収入印紙、在留カード受領までの流れ、オンライン申請の可否と注意点、さらに不許可を避けるための実務的なコツまで一気に把握できます。結論として、在留資格変更の許可率を高める鍵は、(1)職務内容と学歴の関連性の明確化、(2)日本人と同等の給与水準・社会保険加入等の適法性、(3)企業の事業実態と安定継続性の客観資料、(4)留学生側の出席・成績・素行の良好さ、(5)適切な在留資格の選択(技術・人文知識・国際業務/特定技能/高度専門職/経営・管理/特定活動〈本邦大学卒業者の対人業務〉)、(6)卒業・内定・就労開始・在留期限を逆算した申請スケジュール、(7)不許可時の説明聴取と再申請戦略の準備にあります。記事では、在留資格変更と在留期間更新の違い、出入国在留管理庁・地方出入国在留管理局での手続、卒業見込み証明書・成績証明書・履歴書・理由書・日本語能力(JLPT)等の申請人書類、雇用契約書・労働条件通知書・職務説明書・登記事項証明書・会社概要・決算書・社会保険加入状況・給与水準の説明といった会社側書類を具体例で整理。専門学校卒からの技術・人文知識・国際業務、飲食・小売での特定活動活用、内定取消し時の特定活動切替え、転職発生時のやり直しなどのケーススタディ、就労から留学への変更での入学許可後の資力立証・退職時期・資格外活動許可・家族帯同(家族滞在)の変更にも触れます。申請中の就労・アルバイト可否、在留期限が先に切れる場合の対応、代理申請(申請取次行政書士)の活用、繁忙期の留意点まで網羅し、迷わず最短ルートで許可取得に近づく具体的手順を示します。

目次 非表示

1. 就労ビザ 留学ビザの基礎知識と在留資格変更の全体像

日本での在留は「在留資格」で決まり、「就労ビザ」「留学ビザ」は通称です。 就職・転職・進学などで活動内容が変わるときは、在留資格を適切に合わせる必要があります。とくに留学生が卒業後に就職する、就労者が進学する、といった場面では「在留資格変更」が中心となります。

基本の考え方は「活動が変わる=在留資格変更」「活動は同じで在留期限だけ延ばす=在留期間更新」です。 この章では両者の違い、代表的な就労系在留資格、そして申請窓口の全体像を簡潔に整理します。

1.1 在留資格変更と在留期間更新の違い

制度の目的・手続の考え方・結果を対比すると、いつ何をすべきかが明確になります。

項目在留資格変更在留期間更新
目的在留中に行う活動の類型が変わるときに、適合する在留資格へ切り替える同じ活動を継続するために在留期限(在留期間)を延長する
主な例留学→技術・人文知識・国際業務/就労→留学/技能実習→特定技能 など同一企業での継続雇用/同一学校での在籍継続 など
申請のタイミング新しい活動開始前かつ在留期限内に申請(内定・入学許可が整った段階が目安)在留期限の満了前に申請(通常は満了の概ね2〜3か月前から準備)
申請先居住地を管轄する地方出入国在留管理局・支局・出張所
手数料許可時に収入印紙6,000円許可時に収入印紙6,000円
標準処理期間概ね1〜3か月概ね2週間〜1か月
結果と在留カード在留資格・在留期間が更新された新しい在留カードが交付在留期間が更新された新しい在留カードが交付
注意点許可前に新活動を開始しない/職務内容・学歴等の関連性説明が重要活動内容が変わる場合は更新ではなく「変更」が必要

「活動が変わるなら変更」「同じ活動を続けるなら更新」という原則を外さないことが、不許可や手戻りを避ける最短ルートです。

1.2 主な就労系の在留資格の種類と概要

留学からの就職・転職で該当しやすい就労系在留資格を、要件と職務イメージで整理します。

在留資格主な活動・職務例主な要件の要点在留期間の目安
技術・人文知識・国際業務システム開発、設計、企画・マーケティング、通訳・翻訳、貿易実務など学歴や専攻・実務経験が職務内容と関連/日本人と同等以上の報酬1年・3年・5年 等
特定技能(1号・2号)製造業、外食、介護、建設、造船・舶用工業 等の特定産業分野技能試験と日本語試験(1号)/一定の熟練要件(2号)1号は通算5年まで、2号は更新により上限なし
高度専門職(1号・2号)研究・教育、企業内での高度業務、経営・管理などポイント制で高度人材と認定/優遇措置あり1号は最長5年、2号は無期限
経営・管理会社の経営・管理、事業の統括事業実体(事務所の確保等)、事業計画と継続性、適法な経営体制1年・3年・5年 等
企業内転勤海外の本店・支店等から日本の事業所へ転勤して行う専門的・技術的業務同一企業グループ内/海外事業所での1年以上の勤務歴 など1年・3年・5年 等
技能外国料理の調理、製菓、スポーツ指導、宝石・毛皮加工など熟練技能が必要な業務分野ごとの一定年数の実務経験 等1年・3年・5年 等
介護介護福祉士として介護業務日本の介護福祉士資格 等1年・3年・5年 等

学歴・専攻と職務内容の関連性、報酬水準、受入企業の安定性が多くの就労系在留資格で共通の審査軸です。

1.3 出入国在留管理庁と地方出入国在留管理局の窓口

在留資格の審査・許可を所管するのは出入国在留管理庁で、申請は居住地を管轄する地方出入国在留管理局・支局・出張所で行います。窓口申請のほか、条件を満たせば在留申請オンラインシステムによる申請も利用できます。

申請先は「居住地の管轄」が原則、申請は在留期限内、許可が出るまでは新しい活動を開始しない——この3点を必ず守りましょう。 企業や大学等の担当者、申請取次が可能な行政書士を通じた手続も選択できます。

2. 在留資格変更の流れを時系列で理解

在留資格変更は、在留期限から逆算して「要件確認→書類準備→申請提出→審査対応→許可・納付→在留カード受領」の順で進みます。在留期限直前の申請は不利益が大きいため、余裕あるスケジュールで準備し、求められた追加資料には期限内に対応することが重要です。

時期主要タスク主な持ち物・提出物窓口・手段
1. 事前該当在留資格の特定、要件・在留期限の確認、スケジュール設計職務内容・学歴の整理、雇用予定・入学予定の確認メモ社内人事・学校担当と調整
2. 準備必要書類収集、様式記載、翻訳・原本確認申請書、写真、在留カード、パスポート、理由書、受入機関資料受入機関・本人で分担作成
3. 提出申請書類提出、受付票受領原本提示・写し提出、委任状(代理時)居住地を管轄する地方出入国在留管理局等の窓口
4. 審査内容審査、追加資料の提出・出頭対応追加説明書、会社資料、在学・成績等窓口・郵送・オンラインで指示に応じる
5. 結果許可・不許可の通知受領通知はがき・連絡の確認窓口またはオンラインで確認
6. 交付手数料納付、新在留カード受領収入印紙、パスポート、在留カード窓口で交付手続

2.1 申請前の準備とスケジュール設計

まず、変更先の在留資格(例:技術・人文知識・国際業務、特定技能、高度専門職、留学など)を特定し、要件を満たせるかを確認します。要件は「学歴・職務内容の関連性」「雇用契約や学費計画」「日本語能力・資格の有無」「受入機関の事業実態」などです。在留期限から逆算し、書類の収集・社内承認・学校や企業の発行物の入手に十分な時間を確保してください。

提出先の管轄(居住地を管轄する地方出入国在留管理局・支局・出張所)を確認し、繁忙期の混雑や追加資料の可能性も見込んで余裕を持った計画を立てます。翻訳が必要な書類は日本語訳を添付し、原本・写しの区別や提出様式(写真サイズ、記入欄、押印・署名)を事前に点検します。

2.2 申請先 手続きと必要な持ち物

申請は、申請者本人、受入機関の職員、または行政書士(取次者)が、居住地を管轄する地方出入国在留管理局等の窓口で行います。オンライン申請の対象となるケースもありますが、原本確認が必要な場合は窓口対応となります。

主な持ち物・提出物は、在留資格変更許可申請書(写真貼付)、パスポート、在留カード、理由書、履歴書等に加え、受入機関が作成・発行する資料(雇用契約書や労働条件通知書、職務説明書、登記事項証明書、会社概要、決算書、在学・成績・卒業(見込み)証明など)です。必要に応じて、課税(非課税)証明書や納税証明書、日本語能力の証明(JLPT等)の提出を求められることがあります。提出先の案内に従い、原本提示・写し提出の区分や不足書類がないかを最終チェックしましょう。

2.3 標準処理期間と結果通知の受け取り

審査では、申請内容の真実性、要件適合性(学歴と職務の関連、給与水準、受入機関の継続性・適法性、出席・素行など)が総合的に確認されます。処理期間は案件の内容や混雑状況、追加資料の有無等により変動します。結果は、通知はがきや連絡により案内され、指定の窓口で受け取り手続を行います。追加資料や出頭の要請があった場合は、期限内に正確な資料を提出し、説明の整合性を保つことが審査期間の長期化回避につながります。

2.4 手数料 収入印紙と在留カードの受領

許可時には手数料6,000円を収入印紙で納付し、パスポート・在留カードを提示して交付手続を行います。納付後、新しい在留資格が記載された在留カードが交付され、在留期限・在留カード番号等が更新されます。就労開始日や入学手続は、在留資格変更の許可・在留カード受領後に行うことで、法令順守とトラブル回避につながります。

3. 留学ビザから就労ビザへの切り替え手続

留学(留学ビザ)からの就労への切り替えは「在留資格変更許可申請」で行います。内定が出たら速やかに準備を開始し、在留期間満了日前に申請・受理されるよう逆算して動くことが重要です。

就労内容に最も適合する在留資格を選び、学歴・職務内容の関連性、給与水準、企業の安定性を中心に一貫性のある説明資料を整えます。許可が出るまでは就労できません(資格外活動許可がある場合でも原則として週28時間以内のアルバイトのみ)。

3.1 該当しやすい在留資格の選択

新卒・既卒の留学生が選択しやすい在留資格の代表例と比較ポイントは次のとおりです。

在留資格典型的な職務主な要件の要点注意点
技術・人文知識・国際業務エンジニア、企画・営業、通訳・翻訳、貿易実務など学歴(専攻)と職務内容の関連性/日本人と同等以上の報酬単純労働は不可。職務記述書で専門性を具体化
特定技能(1号)外食、宿泊、介護、製造等の指定分野の現場業務分野別の技能試験合格+日本語要件(例:JLPT N4相当、JFT-Basic等)受入機関の支援体制・契約書式・分野適合の厳格な確認が必要
高度専門職高度な研究・開発、専門・技術分野、経営管理ポイント制(学歴・年収・研究実績等)で一定点数以上証拠資料(学位、年収見込等)を体系的に提出
経営・管理会社の経営者・管理者としての活動事業所の確保、事業の実体、出資(3,000万円以上)等事業計画・資金裏付け・賃貸借契約などの実証が必須
特定活動(本邦大学卒業者の対人業務)販売・接客等の対人業務で高度な日本語運用と課題解決力を要する職務日本の大学等を卒業+高い日本語力(例:JLPT N1やBJT一定点以上)単純作業中心は不可。職務に企画・改善・交渉等が含まれること

3.1.1 技術・人文知識・国際業務の要件

雇用契約に基づく専門的・技術的・人文系・国際業務で、専攻と職務の関連性を客観資料(授業シラバス、研究テーマ、職務記述書など)で示します。報酬は日本人と同等以上であることが求められ、単純労働(清掃、搬送、ライン作業のみ等)は対象外です。

「学歴と職務のつながり」と「専門性の具体化」が審査の核心です。

3.1.2 特定技能の要件と試験合格の確認

対象16分野等で分野別の技能試験と日本語試験(例:JLPT N4相当またはJFT-Basic)に合格していることが前提です。受入機関による支援計画の整備、分野適合の職務内容の明確化、法定書式の雇用契約書が必要です。

「分野の厳密な適合性」と「試験合格の証明」が鍵で、職務が指定分野外に及ばないよう職務範囲を明確にします。

3.1.3 高度専門職のポイント

学歴・年収・研究実績等のポイント制で一定点数以上を満たすことが条件です(類型:高度学術研究・高度専門/技術・高度経営/管理)。学位証明、年収見込、研究・実務実績を裏付ける証拠を総合的に提出します。

高得点が見込める新卒は、オファー年収や役職の根拠資料を早期に収集し、ポイント計算表と併せて提示すると効果的です。

3.1.4 経営管理の留意点

事業所の実在(専用スペース)、事業計画の実行可能性、出資・資金の正当性、役職と職務の実体を証拠で示します。会社設立前後の手続きや資金移動の経緯は通帳写し・契約書で一貫性を持たせます。

「事業の実体」と「継続性」の証明が重要で、見せかけの事務所や根拠の薄い売上見込は不利です。

3.1.5 特定活動 本邦大学卒業者の対人業務の活用

日本の大学等卒業者で高い日本語運用能力を有し、接客・販売等の対人業務において課題解決や企画・改善に継続的に関与するポジションが対象です。日本語力は高度水準(例:JLPT N1やBJTの基準)を目安に提出します。

「単純な販売・レジ打ち中心」では不可。企画・改善・交渉・多言語対応など高度な付加価値業務を職務記述書で具体化します。

3.2 申請人が用意する書類

共通して「在留資格変更許可申請書」「写真(縦4cm×横3cm)」「パスポート」「在留カード」を準備します。以下は切り替え審査で重視される主要資料です。

3.2.1 卒業見込み証明書 成績証明書 卒業証明書

内定後〜卒業前は卒業見込み証明書と成績証明書を、卒業後は卒業証明書を提出します。専攻科目と職務の関連性はシラバスや研究概要で補強すると効果的です。専門学校・日本語教育機関卒は出席率の証明が求められる場合があります。

3.2.2 履歴書 在留カード パスポート 写真

履歴書は学歴・職歴・資格を最新化し、日本語・英語等の語学水準も明記します。写真は規格(縦4cm×横3cm、3カ月以内、無帽・無背景)を満たすものを用意します。パスポート・在留カードは原本提示が原則です。

3.2.3 理由書 日本語能力証明 JLPT

理由書では、専攻→習得スキル→職務への活用→企業への貢献という論理で関連性を説明します。技術・人文知識・国際業務で日本語資格は法定必須ではありませんが、職務遂行上の必要性を補強できます。特定活動(本邦大学卒業者の対人業務)では高度な日本語力の証明(例:JLPT N1やBJT)が実質的に必須です。

理由書は「学術的根拠+業務実務の具体性+成果見込み」の三点セットで簡潔かつ定量的にまとめます。

3.3 会社側が用意する書類

3.3.1 雇用契約書 労働条件通知書 職務説明書

雇用形態、勤務地、職務範囲、所定労働時間、賃金額・決定方法、試用期間、社会保険の適用有無等を明記します。職務説明書は専門性と単純業務でないこと、配属先・指揮命令系統、使用言語を具体化します。

3.3.2 登記事項証明書 会社概要 決算書

登記事項証明書(最新)で会社の実在を示し、会社案内・組織図・事業内容・主要取引先で事業実体を説明します。直近の決算書類(貸借対照表・損益計算書等)や試算表で経営の安定性や支払能力を裏付けます。

3.3.3 社会保険加入状況 給与水準の説明

健康保険・厚生年金・雇用保険の適用状況を示す資料(適用事業所番号、保険関係成立届の控え等)を整えます。給与は日本人と同等以上である根拠(賃金テーブル、同職種の処遇基準、内定通知書)を提示します。

「社会保険未加入」や「給与水準が不合理」は不許可要因になり得るため、是正・説明資料を事前に準備します。

3.4 審査ポイントの整理

3.4.1 学歴 職務内容の関連性

専攻→業務タスクの具体的対応関係(例:情報工学のアルゴリズム・データ構造→バックエンド開発)を示します。専門学校はカリキュラムと実習内容で技能の具体性を補強します。

3.4.2 給与水準と日本人との同等性

基本給・手当・賞与・残業代の算定方法を明示し、同職種の日本人と同等以上であることを客観資料で立証します。固定残業代がある場合は時間数・超過分の扱いを明確にします。

3.4.3 企業の安定継続性と適法性

赤字決算でも資金繰り資料、受注内示、親会社支援など継続性の根拠を提出し、法令遵守(社会保険、労基法、税務)の状況を示します。新設企業は事業所の実体と契約・請求実績で補強します。

3.4.4 留学生の出席成績と素行

日本語学校・専門学校卒は出席率・成績が重視されます。素行違反(無断欠席、オーバーワーク、軽微でも反則金・罰金等)はマイナス評価となるため、事実関係の説明・改善策を準備します。

「関連性・処遇・企業実体・素行」の4点が揃うと審査は安定します。

3.5 卒業 内定 就労開始のスケジュール調整

内定から入社までの主要マイルストーンを可視化し、在留期限と卒業時期のズレを吸収します。

フェーズ推奨時期実務ポイント
内定取得卒業の数カ月前職務内容と専攻の関連性確認、在留資格の選定を同時進行
在留資格変更申請内定後すぐ(在留期限前)卒業見込みで申請可。受理日を在留期限より前に確保
卒業学位授与日卒業証明が出たら速やかに追加提出すると審査が円滑
許可・在留カード受領許可通知後収入印紙で手数料納付のうえ受領。許可前の就労は不可
入社・就労開始許可受領後資格外活動の28時間制限は留学のまま存続。許可後に就労へ移行
在留期限に間に合わない場合必要に応じ適時就職活動が継続する場合は特定活動(就職活動)への切替を検討

「受理日>在留期限」を避けるため、内定直後から書類収集を開始し、企業側資料の遅延を見越して余裕を持つことが最善策です。

4. 就労ビザから留学ビザへの変更手続

現在「就労」系の在留資格で日本にいる方が「留学」に切り替える場合は、地方出入国在留管理局で在留資格変更許可申請を行います。原則として国内の変更申請では在留資格認定証明書(COE)は不要です。入学許可書の入手後、在留期限と入学時期に余裕を持って、必要書類をそろえたうえで申請します。

4.1 入学許可が出た後の手続の進め方

入学許可書(大学・大学院・短期大学・専門学校・高等専門学校・日本語教育機関など)を受領したら、申請書と資力証明を準備し、在留期限前に最寄りの地方出入国在留管理局へ提出します。申請中は在留期限内であれば日本に滞在できますが、許可が出るまでは在留資格は「就労」のままで、許可後に「留学」へ切り替わります。標準処理期間は案件により数週間〜数か月程度です。収入印紙による手数料は許可時に納付します(不許可の場合は不要)。

区分主な提出書類補足・留意点
申請人(本人)在留資格変更許可申請書(留学)/申請理由書・学習計画書/パスポート/在留カード/写真(縦4cm×横3cm)写真は6か月以内撮影。連絡先・居住地が確認できる書面の用意が望ましい。
受入れ教育機関入学許可書または入学証明書/カリキュラム・時間割の概要/学費納付方法の案内原本提示や写しの添付を求められる場合あり。
学歴・経歴最終学歴の卒業(見込み)証明書・成績証明書/履歴書進学目的や学習計画の一貫性を説明できると有利。
資力関係経費支弁書/預金残高証明書/送金証明/経費支弁者の在職証明・課税(所得)証明・納税証明後述の資力立証欄参照。資金の出所・形成経緯を明確に。

在留期限が近い場合でも、不十分な書類で拙速に出すより、指示に従い整備したうえで早めに申請予約・提出する方が不許可リスクを下げられます

4.2 学費と生活費の資力立証

審査では、学費と当面の生活費を安定的に賄えるかを重視します。自己資金、家族の仕送り、奨学金など資金源ごとに、資金の規模・継続性・出所の正当性を資料で立証します。直前の多額入金など、形成過程を説明できない残高は評価が下がります

資力類型主な資料留意点
自己資金(貯蓄)銀行の預金残高証明書/通帳コピー(入出金履歴)/在職証明・給与明細・課税証明給与などの合法的収入からの積立であることを時系列で示す。
家族の援助(経費支弁者)経費支弁書/支弁者の在職証明・収入証明・納税証明/送金予定・実績の証明続柄証明(戸籍・出生証明等)で関係性を明確に。継続送金の具体性が鍵。
奨学金採用決定通知/支給額・期間を示す書面支給開始時期と学費納付時期のギャップを埋める資金も提示。
学費納付学費領収書・振込控え/分納承認書分納の場合は承認書面と支払計画の実現可能性を添付。

資金計画は「学費(初年度)+生活費(家賃・食費・教材費等)」をカバーし、資金の流れを第三者が追える形で資料化することが重要です。

4.3 退職時期 資格外活動許可の取り扱い

就労先を退職する場合は、退職日と入学・申請時期を調整し、14日以内に出入国在留管理庁への契約機関に関する届出(雇用先の離職)を行います。正当な理由なく3か月以上、就労活動を行わない場合は在留資格取消しの対象になり得ます。社会保険の資格喪失手続と国民健康保険・国民年金への切替えも忘れずに行ってください。

在留資格変更の許可が出るまでは「就労」の在留資格のままですが、退職後はその活動実態がなくなるため、退職後に就労を継続することはできません。許可後は「留学」となり、アルバイト等を行うには資格外活動許可が必要です。変更申請と同時に資格外活動許可を申請できます。許可を受ければ原則として週28時間以内(学則で定める長期休業中は拡大可)で就労可能ですが、風俗営業等の業種は厳禁です。

4.4 家族帯同の在留資格の変更

配偶者・子が日本にいる場合、主たる扶養者が「就労」から「留学」へ切り替わっても、家族が「家族滞在」を継続できることがあります。もっとも、世帯の資力・在学機関・学習計画などを含む総合審査が行われるため、在留期間更新時に追加資料を求められることがあります。配偶者が自ら就学する場合は、その方自身が「留学」へ在留資格変更を申請します。「家族滞在」の配偶者が就労やアルバイトを行うには、個別に資格外活動許可が必要です。

対象必要手続き主な書類注意点
家族滞在を継続する配偶者・子家族滞在の在留期間更新(必要に応じ)扶養者の在留カード写し/在学証明・学費納付証明/世帯の資力資料扶養能力(生活費)の立証が弱いと不利。活動計画の合理性を示す。
配偶者自身が就学する配偶者本人の在留資格変更(留学)入学許可書/学習計画/資力資料/パスポート・在留カード世帯の総資金計画を世帯単位で整合的に示す。
家族のアルバイト資格外活動許可申請書/在留カード/扶養者の在学・在留資料週28時間以内。風俗営業等での就労不可。

家族の在留状況に変更が生じた場合は、届出義務の対象となることがあります。個別事情により必要書類が異なるため、提出先の地方出入国在留管理局の指示に従って準備してください。

5. 不許可回避のコツとよくある落とし穴

5.1 職務内容の専門性説明の不足

不許可の典型例は、職務内容の専門性や学歴・専攻との関連性が曖昧で「誰でもできる単純労働」に見えてしまうケースです。在留資格「技術・人文知識・国際業務」等では、学術的知識や高度な専門性の活用、対人業務の妥当性を、具体的な職務記述で示す必要があります。

具体的には、配属部署、担当プロジェクト、使用言語・使用ツール、求められる知識・スキル、社内外での位置づけ(補助か主体か)、評価指標(KPI)まで書面化し、学位・資格・研究テーマ・インターン経験との整合を丁寧に立証します。

NG説明の例改善された説明の例
「事務全般」「販売サポートなど」「海外EC向け商品ページの英日翻訳・SEO最適化、アクセス解析(Google Analytics)に基づくCVR改善」
「配属未定」「研修後に判断」「国際事業部マーケ課に配属。研修2週間後、ASEAN向け広告運用を担当」
「店舗支援」「検品・陳列あり」「越境需要調査と販促企画立案。店舗業務は調査のための限定的同行で主業務ではない」

雇用契約書・職務説明書(ジョブディスクリプション)・組織図・プロジェクト計画・成果物サンプル等を整合的に揃え、職務の専門性と継続性を裏付けましょう。

5.2 給与水準が低い場合の改善策

「同等の業務に従事する日本人と同等額以上」の報酬であることは重要な審査ポイントです。基本給・各種手当・賞与・昇給の有無、固定残業代の内訳と対象時間、通勤費の実費支給、社会保険加入を明確に示します。

課題改善案添付で補強する資料
基本給が地域・業界平均を下回る基本給の見直し+職務手当を新設賃金規程、職務評価基準、同部署の賃金テーブル
固定残業代の内訳不明時間数・超過分の割増率・清算方法を明記労働条件通知書(書式第5号)・就業規則
賞与・昇給の不確定評価制度と支給実績を提示評価制度要領、直近支給実績一覧
社会保険未加入加入前提で手続きを進める適用事業所番号、標準報酬月額の届出控

同種同等の日本人社員の給与明細サンプル(個人特定情報をマスキング)や賃金台帳で同等性を客観的に補強すると有効です。

5.3 会社資料の不備や赤字決算への説明

会社の適法性・安定継続性の立証が不十分だと、個人要件が良好でも不許可につながります。登記事項証明書、直近の決算書(貸借対照表・損益計算書)、会社案内、事業計画、主要取引先の概要、納税状況を整備しましょう。

不備・懸念点審査上の論点準備・説明する資料
赤字決算・債務超過継続雇用の可否、資金繰り資金計画、資本増強の決議・払込証憑、親会社の支援契約、受注内示書
売上の急減・事業転換ビジネスの実在性新規事業の市場分析、受注見込み、採用の必要性を示す人員計画
納税・社保の滞納コンプライアンス納税証明書(その1・その2)、完納証明、是正計画と実施状況
書類の記載相違信用性の毀損登記・就業規則・雇用契約の表記統一、訂正届の提出履歴

中小企業は、代表者略歴、許認可(例:古物営業、派遣業など)の写し、主要プロジェクトの成果物・契約書写しを添付し、事業の実体を可視化します。

5.4 素行違反や出席不良の影響と対応

交通反則金の未納、税・年金の未納、資格外活動許可の範囲を超える就労、在留期限管理の不備は、信頼性を損ない審査に不利です。速やかな納付・是正と、再発防止策を文書化して提出します。

留学生は、出席記録・成績・学校からの指導履歴が審査資料となり得ます。遅刻・欠席の理由と改善後の実績(教員コメント、出席率の推移)、学習計画の再構築を提出し、真摯な改善を示しましょう。

素行事実が軽微でも、反省書、監督者による指導計画、勤務時間管理(タイムカード・シフト表)や労務ルールの周知記録で、適法就労の管理体制を補強します。

5.5 不許可後の説明聴取と再申請の進め方

不許可通知を受領したら、感情的に再申請せず、まず「説明聴取」で論点を特定し、補強資料を準備してから再申請するのが鉄則です。

ステップ要点用意するもの
不許可通知の確認在留期限・申請区分・不許可日を把握不許可通知書、提出控え一式の写し
説明聴取の予約・実施審査の着眼点を具体的に聴取し記録議事メモ、質問リスト、修正案の下書き
補強資料の整備論点ごとに一次資料で裏付け職務説明書改訂、賃金規程、決算・納税証明、反省書・是正計画
再申請のタイミング形式同一の再提出は避け、内容刷新後に変更点一覧、差替え資料、カバーレター

在留期限が迫る場合は、学校の就職活動継続や雇用計画の見直しに応じて、適切な在留資格への変更を含むスケジュール再設計が必要です。再申請では、前回不許可の理由に対する具体的な改善・再発防止策を、会社・本人双方の体制整備とともに示してください。

6. ケーススタディで学ぶ在留資格変更

実例に沿って、在留資格変更許可申請の可否判断に直結する書類準備・職務関連性・スケジュール管理・不許可リスクの回避策を短く整理します。各ケースとも「職務内容の適法性」「学歴・日本語運用能力の裏づけ」「企業の安定継続性」の三点を軸に、整合的な書面と説明で一貫性を確保することが鍵です。

6.1 専門学校卒から技術・人文知識・国際業務

専修学校の専門課程(専門士・高度専門士)修了者が、履修内容と関連するホワイトカラー職へ就職するケースです。職務が「技術・人文知識・国際業務」に該当すること、雇用条件が日本人と同等以上であることの立証がポイントです。

観点実務ポイント
学歴要件専修学校専門課程修了で「専門士」等を証明。成績証明書・履修科目一覧で知識の基礎を提示。
職務関連性職務説明書で科目と業務の橋渡しを具体化(例:Web制作実習→フロントエンド実装)。単純労働中心は不可。
雇用条件フルタイム・期間の定め・試用期間の扱い・給与水準を明記。日本人との同等性を就業規則や賃金テーブルで補足。
企業の適法性登記事項証明書、社会保険加入状況、直近決算の継続性説明。赤字は事業計画や資金繰りで補う。
提出書類卒業(見込み)証明書、成績証明書、履歴書、理由書、雇用契約書、職務説明書、会社概要・決算書一式。
時期・費用内定後すぐ地方出入国在留管理局へ在留資格変更許可申請。標準処理期間の目安は1〜3か月。交付時に収入印紙6,000円。
リスク/対策関連性が弱い場合は業務の知的性・専門性を事例と成果物で補強。日本語運用が必要な対外業務はN2以上で裏づけ。

6.2 飲食小売で特定活動を活用した就職

本邦の大学・大学院卒業者が、接客・販売等の対人業務で「特定活動(本邦大学卒業者の対人業務)」を活用するケースです。主たる業務が日本語を用いた高度なコミュニケーションであることの説明が核心です。

観点実務ポイント
対象者本邦の大学・大学院卒業者に限定。専門学校卒は対象外。
日本語能力JLPT N1等で顧客対応・クレーム処理・提案販売を担える水準を証明。
業務内容接客・販売に加え、売場運営、販促企画、外国人顧客対応、データ分析等を職務説明書に明示。単純作業中心は不可。
雇用条件無期・有期の別、週所定労働時間、賃金、昇給・賞与の有無を明確化。日本人と同等処遇を示す。
提出書類卒業証明書、JLPT合格証、雇用契約書、職務説明書、店舗運営体制・人員構成、会社の登記・決算。
審査の勘所「日本語使用が不可欠な対人業務」であることを顧客層・会話難度・責任範囲で定量的に説明。

6.3 内定取り消し時の特定活動へ切り替え

卒業直前・直後に内定が取り消された留学生が、就職活動継続のため「特定活動(就職活動)」へ変更するケースです。空白期間を作らず、速やかに在留資格変更許可申請で滞在根拠を確保します。

観点実務ポイント
要件本邦の高等教育機関卒業者で、継続的な就職活動意思・計画があること。
提出書類就職活動計画書、学校の推薦・説明書、資力(残高)証明、履歴書、応募記録、内定取消通知の写し等。
期間の目安原則6か月、状況により通算最長1年まで延長可。
留意点活動実績の更新(応募・面接記録)を継続提出。資格外活動許可がない場合のアルバイトは禁止。
時期在留期限満了前に申請。標準処理期間の目安は1〜3か月。

6.4 転職が発生した場合の手続のやり直し

就労系在留資格(例:技術・人文知識・国際業務)で在職中に退職・転職するケースです。まずは契約機関の変更届出、次に職務内容に応じた在留資格の継続可否を判断します。

観点実務ポイント
14日以内の届出退職・入社の都度、「所属機関に関する届出」を出入国在留管理庁へ提出(オンライン可)。
資格の妥当性旧職と新職の職務が同一在留資格の範囲内なら原則は届出のみ。範囲外なら在留資格変更許可申請が必要。
提出書類新雇用契約書、職務説明書、会社の登記・決算、社会保険加入予定の説明、理由書。
無職期間無職期間が長期化すると更新審査が厳格化。転職活動が長引く場合は活動実績を蓄積し、必要に応じ相談窓口で方針確認。
報酬・業務変更大幅な報酬減・業務の単純作業化は不利益。雇用条件通知書で専門性と処遇の同等性を明確化。
在留カード在留カードは有効期間内は継続使用。次回「在留期間更新許可申請」時に新条件で審査。

いずれのケースでも、矛盾のない職務説明・会社資料・個人の経歴裏づけをセットで整え、標準処理期間を逆算して申請し、結果通知後に収入印紙を納付して在留カードを受領する流れを厳守してください。

7. 費用と期間のめやす

在留資格の「変更」や「更新」に関する公定費用(収入印紙)と、準備から受領までに要する期間の目安を整理します。費用は原則として許可時に納付し、審査期間は事案の難易度や申請件数により変動します。

7.1 収入印紙の額と追加費用の目安

在留資格変更許可・在留期間更新許可の手数料は収入印紙で納付し、許可時(在留カード受領時)に貼付します。不許可の場合は納付不要です。収入印紙は郵便局や出入国在留管理局内の収入印紙売りさばき所で購入できます。

手続収入印紙額支払タイミング主な追加実費備考
在留資格変更許可(留学↔就労)6,000円許可時(在留カード受領時)証明写真、市区町村の証明書発行手数料(数百円/通)在留カード交付自体は無料
在留期間更新許可(参考)6,000円許可時同上比較検討用の参考
就労資格証明書(任意・就労内容確認用)2,000円交付時転職・人事手続の確認資料として有用

このほか、郵送費・交通費、書類の翻訳が必要な場合の翻訳費などの実費が発生することがあります。民間支援(行政書士等)に依頼する報酬は案件の内容・言語・緊急度で変動するため、事前見積りで範囲と含まれる作業(理由書作成、会社資料整備、追加資料対応など)を確認してください。

7.2 繁忙期の処理期間と余裕を持つ計画

標準処理期間は目安であり、個別審査(学歴・職務関連性の確認、企業の体制確認、追加資料照会)が入ると延びます。入学・卒業・採用のタイミングに申請が集中しやすく、窓口・審査側の繁忙により遅延が生じることがあります。

手続標準処理期間の目安繁忙期の傾向計画上の余裕の目安
在留資格変更許可おおむね1〜3か月入学・卒業・採用時期に長期化しやすい在留期限・入社/入学予定日の2〜3か月前に準備開始、1〜2か月前までに申請
在留期間更新許可(参考)おおむね2週間〜1か月同上在留期限の2〜3か月前から準備、遅くとも期限1か月前までに申請

計画時は、受験・卒業日程、内定時期、雇用開始日、学費納付日などのマイルストーンを逆算してください。「追加資料の提出依頼」や「面談等の求め」が来る前提でバッファ(2〜4週間程度)を確保すると、安全に在留カード受領までつなげられます。

8. よくある質問

8.1 申請中はアルバイトや就労はできるか

原則として、在留資格変更の許可が出るまでは「新しい在留資格」に基づく就労(フルタイム勤務や職務開始)はできません。 申請中は、現在保有している在留資格の範囲内でのみ活動できます。

申請の組み合わせ申請中に可能な活動補足・注意点
留学 → 就労資格外活動許可がある場合のみ、週28時間以内のアルバイト可(長期休業中は週40時間)。内定先での就労開始やフルタイム勤務は不可。無給インターンでも実質的労働に当たる場合は不可。
就労 → 留学現在の就労資格の範囲・条件内での勤務は可(在留期間が有効で退職していない場合)。退職後にアルバイト等の新たな就労を行うことは不可。退職した場合は14日以内に「契約機関に関する届出」が必要。

申請は在留期間満了前に行い、出入国在留管理局から交付される申請受付票は在留カード・パスポートと一緒に常時携帯します。審査中の出国は申請取下げ扱いになるおそれがあるため、不要不急の渡航は避けてください。

8.2 在留期限が先に切れる場合の対応

在留期間満了日までに申請していれば、結果が出るまで日本に適法に滞在できます。 ただし、新しい在留資格に基づく活動の開始は許可後です。申請受付票を必ず所持し、身分証の提示を求められた際に示せるようにしてください。

準備が遅れそうな場合は、早めに地方出入国在留管理局へ相談し、書類の追加提出計画を立てます。留学から就労への切り替えで不許可リスクが高いと見込まれるときは、要件を満たすなら先に在留期間更新(現行資格の更新)を検討し、整い次第で在留資格変更へ移るなど、スケジュールに余裕を持たせると安全です。

8.3 オンライン申請の可否と注意点

在留資格変更は、所属機関(企業・大学等)が在留申請オンラインシステムの登録ユーザーである場合や、申請取次者(所属機関職員・行政書士・弁護士)を通じてオンライン申請が可能です。個人によるオンライン申請の可否は手続の種類や登録状況に左右されるため、所属機関の総務・国際担当や取次者に必ず確認してください。

オンライン申請でも、原本提示や追加資料の提出を求められることがあります。入力内容と添付ファイルの記載(氏名ローマ字、在留カード番号、雇用条件、学籍情報など)の整合性を厳格に合わせ、許可後は収入印紙による手数料納付と在留カード受領のための来局が必要になります。

8.4 代理申請 行政書士への依頼の是非

出入国在留管理庁の「申請取次」制度に基づき、所属機関の職員、申請取次行政書士が代理申請できます。メリット・デメリットを踏まえて判断しましょう。

方法主なメリット留意点
申請取次行政書士へ依頼要件整理と理由書作成の品質向上、補正対応が迅速、原則として本人の来局回数を削減。報酬が発生。実務経験や取扱分野に差があるため、実績と担当者体制を確認。
所属機関(企業・学校)による取次内部手続きで進められ、申請履歴の一元管理がしやすい。会社側の書類整備・スケジュール管理が重要。人事・国際担当の負担が増える。
本人申請コストを抑えやすい。状況把握がしやすい。要件解釈や補正対応に時間を要することがある。来局回数が増える可能性。

不許可回避には、職務内容と学歴・経歴の関連性、給与水準、日本人との同等性、所属機関の安定性などの審査ポイントを第三者目線で点検できる体制づくりが有効です。 見通しが不明な場合は、初回相談の段階で要件適合性と提出書類の優先順位を確認しましょう。

9. まとめ

在留資格の変更は「誰が、どこで働く(学ぶ)か」ではなく「何の活動をするか」で許可の可否が決まります。窓口は出入国在留管理庁の地方出入国在留管理局で、要件の充足と書類の整合性・真実性が最重要です。留学から就労、就労から留学のいずれも、活動内容と資料で合理性を示せるかが結論を左右します。

手続の基本は、事前準備→申請→結果通知→在留カード受領の順。標準処理期間は数週間から数か月の幅があるため、在留期間満了日から逆算したスケジュール設計が必須です。許可時には収入印紙6,000円を納付し、在留カードを受け取ります。

留学→就労では、技術・人文知識・国際業務、特定技能、高度専門職、経営管理、特定活動(本邦大学卒業者の対人業務)などから最適な在留資格を選択します。結論として、学歴と職務内容の関連性、給与の日本人との同等性、受入企業の安定継続性の3点を明確に立証できれば、許可可能性は大きく高まります。

書類は「誰が・何を・どの条件で・どれだけ継続的に」行うかを証明するセットでそろえます。申請人は卒業(見込)証明書・成績証明書、履歴書、在留カード、パスポート、写真、理由書、日本語能力試験(JLPT)など、企業は雇用契約書・労働条件通知書・職務説明書、登記事項証明書、会社概要、決算書、社会保険加入状況、給与水準の説明を整え、矛盾のない形で提出します。

スケジュール面では、卒業・内定・就労開始日の整合が重要です。在学中申請は可能ですが、原則として許可前に新たな就労を開始できません。内定取消が生じた場合は特定活動への切替を検討し、転職が発生した場合は在留資格変更や届出の要否を早期に確認します。結論は、在留期限の空白を作らない管理が最優先ということです。

就労→留学では、入学許可後に留学への変更申請を行い、学費と生活費の資力立証を丁寧に準備します。退職時期は現行在留資格の活動範囲を逸脱しないよう調整し、家族帯同者がいる場合は家族滞在などへの変更を同時に検討します。

不許可回避の核心は「専門性の説明」「待遇の妥当性」「企業の適法性・継続性」「素行・出席の良好性」を資料で可視化することです。職務記述の具体化、相場データに基づく給与説明、決算や事業計画の補足、出席・成績の改善根拠を提示すれば、審査の納得性が上がります。不許可となった場合は説明聴取で理由を特定し、追加資料を補って再申請します。

申請中は原則として現行の在留資格の範囲内の活動のみ可能で、新たな活動は許可後に開始します。在留期間満了前に申請していれば、結果が出るまで引き続き在留できます。オンライン申請は利用可能な手続と申請者に限られるため、要件と対象手続を事前確認しましょう。

最終的な結論は「要件に合う在留資格の選定」「期限から逆算した準備」「資料での一貫した立証」の3点です。迷った場合は地方出入国在留管理局に確認し、案件の難易度が高いと判断したら行政書士など専門家への早期相談でリスクを最小化しましょう。

  • この記事を書いた人

行政書士 松浪 正治

ビザ申請を専門にしている大阪府枚方市の行政書士です。 オンライン申請により全国対応可能です。

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