
就労ビザで働く方が退職・解雇・転職・在留期間満了に直面したとき、何をいつまでに、どこへ、どの書類で手続きすべきかを、実務の流れと最新制度に沿って一気に把握できるガイドです。この記事で分かることは、退職後14日以内の「所属機関に関する届出」の具体的手順(在留申請オンラインシステム、郵送、地方出入国在留局窓口)、在留カードと在留期間の確認ポイント、会社側手続きと本人が照合すべき項目、在留資格取消のリスク(3か月以上就労活動を継続していない場合の注意)、同一在留資格のまま転職する条件と求人の選び方、就労資格証明書の取得方法、特定活動(就職活動)や出国準備への切替、在留期間更新と満了時の選択肢、みなし再入国の期限(1年または在留期限の早い方)、資格外活動許可の可否と上限(週28時間以内)、内定から在留手続きまでのスケジュール、雇用保険の失業給付、健康保険・年金の切替、住民税の納付、家族滞在の在留継続要件、ハローワーク・行政書士・地方出入国在留局の活用まで網羅しています。結論として、退職直後は14日以内の届出が必須で、無届や虚偽は不利益につながります。在留カードの有効期間内でも無就労が3か月以上続くと取消リスクが高まるため、再就職の見込みに応じて特定活動(就職活動)や出国準備への切替を早期判断することが安全です。転職は職務内容が在留資格の活動範囲に適合していることが前提で、就労資格証明書で可否を事前に確認すればリスクを抑えられます。資格外活動許可は在留継続の根拠にならず、アルバイトのみで在留を維持することはできません。記事を順に追えば、退職当日〜14日、1〜3か月、3か月以降のタイムラインに沿って、必要手続・必要書類・判断基準・リスク回避策が「いつ・どこで・何を」レベルまで具体化でき、在留の安定と再就職の成功を両立できます。
1. 就労ビザと退職の基礎知識
「就労ビザ」は在留資格ごとに許可された活動内容で働く権利を示すもので、雇用先ではなく「職務内容」との適合性で管理されます。退職・転職時は、在留資格の目的(活動)を継続できるかが審査の軸になります。
1.1 在留資格の種類と就労できる範囲
就労可能な在留資格は多数ありますが、代表的な区分と転職時の見られ方は次のとおりです。
| 在留資格 | 主な就労範囲 | 転職時の留意点 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | 専門知識にもとづくホワイトカラー業務(エンジニア、企画、通訳など) | 新職務が学歴・職歴と合理的に関連し、適合性を説明できること |
| 企業内転勤 | 海外親会社・子会社・支店からの転勤者の専門業務 | 所属関係の維持が前提。日本法人への通常転職は資格変更が必要 |
| 経営・管理 | 日本での事業の経営・管理 | 経営関与の継続性と事業実態。雇用型への転職は資格変更を検討 |
| 高度専門職 | ポイント制で認められる高度人材の研究・教育・経営等 | 活動範囲は広いが、ポイント要件と活動実績の維持が必要 |
| 介護 | 介護福祉士としての介護業務 | 資格・登録と職務の一致。非介護業務への転職は不可 |
| 特定技能 | 特定産業分野での現場就労 | 分野・業務区分の一致、支援計画・受入機関の整備が前提 |
在留資格は「できる仕事の範囲」を定める許可であり、同一範囲内の転職は可能ですが、範囲外の職務へ移る場合は在留資格の変更が必要です。
1.2 退職が在留資格に与える影響と在留資格取消の注意
退職しても在留資格が即日失われるわけではありませんが、在留資格は「認められた活動の継続」を前提としています。正当な理由なく3か月以上その活動を行わない場合、在留資格取消しの対象となることがあります(入管法の趣旨)。
無職期間中に在留を維持するには、転職活動など活動再開への合理的な計画と実績を示せることが重要で、資格外活動に当たるアルバイトは原則できません。
退職・転職時には、所属機関に関する届出義務(14日以内)があります。詳細の手順や提出方法は後章で扱います。
転職や在留資格の変更・更新では、離職理由、生活・納税状況、次の職務の適合性、雇用契約の安定性などが総合的に確認されます。
1.3 在留カードと在留期間の確認ポイント
在留カードの確認は最優先です。表面の「在留資格」「在留期間」「在留期間満了日」、裏面の「資格外活動許可の有無」「在留カード番号・有効期限」を見て、現状の就労可否と期限を把握します。
満了日から逆算して、転職・更新・在留資格変更の準備期間を確保し、必要書類(雇用契約書、職務説明、源泉徴収票・課税証明書など)を早めに整えましょう。
氏名・国籍地域・住居地の変更があった場合は、所定の届出が必要です。パスポートの有効期限も併せて管理し、手続きの遅延を防ぎます。
2. 退職が決まったら最初に行う届出
就労系の在留資格で働いている中長期在留者は、退職が決まったら「所属機関等に関する届出(本人用)」を退職日から14日以内に出入国在留管理庁へ届け出ることが法定義務です。届出方法はオンライン申請・郵送・地方出入国在留局窓口提出の3通りがあります。
2.1 14日以内の所属機関に関する届出の方法
届出は、在留カード記載情報(在留カード番号・在留資格・在留期間満了日)と、退職先の「名称」「所在地」「退職日(契約終了日)」を用意して行います。以下のいずれかの方法で提出します。
| 方法 | 提出先 | 期限 | 主な様式・入力 | 受領確認の目安 |
|---|---|---|---|---|
| オンライン申請 | 在留申請オンラインシステム | 退職日から14日以内 | 所属機関等に関する届出(本人)を選択し必要事項を入力 | 受付完了画面・受付メールを保存 |
| 郵送 | 居住地を管轄する地方出入国在留局 | 退職日から14日以内必着目安 | 所属機関等に関する届出書(本人用)をA4で作成 | 配達記録など提出控えを保管 |
| 窓口提出 | 地方出入国在留局(本局・支局・出張所) | 退職日から14日以内 | 所属機関等に関する届出書(本人用)を持参 | その場で受領確認 |
2.1.1 オンライン申請の流れ
1. 在留申請オンラインシステムに利用者登録を行い、ログインします。
2. 手続きメニューから「所属機関等に関する届出(本人)」を選択します。
3. 在留カード番号・在留資格・在留期間満了日、退職した所属機関の名称・所在地・退職日を入力します。
4. 内容を確認し送信します。受付完了画面や受付メールをPDF等で保存します。
2.1.2 郵送提出の流れ
1. 出入国在留管理庁の様式に基づき「所属機関等に関する届出書(本人用)」をA4で作成します。
2. 居住地を管轄する地方出入国在留局あてに封入し、到達が確認できる方法で郵送します。
3. 投函日・配達記録など提出の証跡を保管します。
2.1.3 地方出入国在留局窓口での提出
1. 居住地を管轄する地方出入国在留局(在留審査窓口)の受付時間を確認し来庁します。
2. 窓口で「所属機関等に関する届出書(本人用)」を提出し、受領を確認します。
2.2 届出に必要な書類と記載のコツ
必要書類は原則「所属機関等に関する届出書(本人用)」のみです。記載にあたっては、在留カード・退職日・会社情報を正確に反映させます。
| 届出書の主な記載項目 | 記載のポイント |
|---|---|
| 在留カード番号/在留資格/在留期間満了日 | 在留カードの表面記載をそのまま転記します。 |
| 退職日(契約終了日) | 退職証明書や雇用契約書の終了日と一致させます。 |
| 所属機関の名称・所在地 | 登記上の正式名称と本店所在地(または就労先所在地)を記載します。 |
| 連絡先 | 日中に連絡が取れる電話番号・メールアドレスを記載します。 |
退職日や会社名の表記が書類間で不一致だと照会に時間を要するため、会社発行の退職証明書・離職票・源泉徴収票の表記と統一してください。
2.3 会社側の手続きと本人が確認すべきこと
会社(所属機関)には、外国人を雇い入れ・離職させた際の「所属機関等に関する届出(機関用)」の提出義務があり、離職時も速やかな届出が求められます。また、雇用主はハローワークへの「外国人雇用状況の届出」も必要です。
本人は次の点を確認・受領します。1. 会社が機関用届出を実施しているか、2. 離職票、源泉徴収票、社会保険の資格喪失に関する書類の受け取り、3. 住民税の納付方法(特別徴収から普通徴収への切替有無)の案内。これらは後続の在留手続・雇用保険・税手続での証明資料になります。
3. 在留資格の切替と継続の選択肢
退職後に継続して日本に在留するには、「同一在留資格での転職」「特定活動(就職活動)への切替」「配偶者・永住者等への変更」「特定活動(出国準備)」のいずれかを状況に応じて選択します。
| 主な選択肢 | 就労可否 | 必要な申請・届出 | 審査の要点 |
|---|---|---|---|
| 同一在留資格のまま転職 | 可(許可範囲内の職務に限る) | 所属機関に関する届出、在留期間更新(必要に応じて) | 職務適合性、継続的な収入見込み、法令順守 |
| 特定活動(就職活動)へ切替 | 不可(資格外活動許可がある場合のみ一定の範囲で可) | 在留資格変更許可申請、資格外活動許可申請(任意) | 合理的な就活計画、生活資金、求職実績・裏付け資料 |
| 配偶者・永住者等へ変更 | 日本人の配偶者等・永住者・永住者の配偶者等は可/家族滞在は原則不可 | 在留資格変更許可申請 | 身分関係の実体、扶養能力・生計維持、素行・納税状況 |
| 特定活動(出国準備) | 不可 | 在留資格変更許可申請 | 短期滞在での整理目的、更新不可・就労不可の理解 |
3.1 同一在留資格のまま転職する場合の条件
転職先で行う活動が、現在の在留資格で許された「業務内容・専門性の範囲」に適合していることが最重要です。たとえば「技術・人文知識・国際業務」であれば、学歴・実務経験と職務内容の関連性が説明でき、単純労働に当たらないことが求められます。
この場合、在留資格の変更は通常不要ですが、退職・入社の都度「所属機関に関する届出」を行い、条件が大きく変わる場合や在留期間が迫る場合は在留期間更新で審査を受けます。労働条件通知書や雇用契約書、職務記述書(Job Description)で適合性と安定した収入見込みを示せるよう準備しましょう。
3.2 特定活動による就職活動への切替
退職後、一定の期間を設けて求職活動に専念したい場合は、「特定活動(就職活動)」への変更を検討します。就労は原則できないため、必要に応じて「資格外活動許可」を同時申請し、許可書に記載された範囲・時間数の制限を厳守します。期間や要件は個別審査で、合理的な計画と生活資金の裏付けが鍵となります。
3.2.1 就職活動の計画書と裏付け資料
計画書には、期間(開始・終了)、目標職種・業界、想定在籍形態(正社員・契約等)、応募チャネル(転職サイト・人材紹介・企業直応募)、月次の応募・面接目標、想定スケジュール(説明会・面接・内定・入社時期)を具体的に記載します。
裏付け資料として、履歴書・職務経歴書、求人票やスカウト画面の写し、応募・面談履歴(メールや管理画面のスクリーンショット)、生活費を賄える預金残高や仕送り証明、家賃・公共料金の支払実績などを準備します。日本語学校・大学・専門学校・業界団体が発行する推薦書や研修修了証がある場合は有効です。
3.2.2 資格外活動許可の可否
「特定活動(就職活動)」でのアルバイトは、資格外活動許可が付与された場合に限り、許可書に明記された上限時間・業務類型の範囲でのみ可能です。許可の有無・条件は個別審査で決まります。風俗営業等に該当する活動は認められません。許可後も、就職活動が主であることを疎明できるよう、応募・面接の記録を継続的に保管してください。
3.3 配偶者や永住者など別の在留資格への変更
婚姻や身分関係に基づく在留資格(日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、家族滞在)や「永住者」への変更は、職務内容の適合性ではなく身分・生計要件が中心です。
| 在留資格 | 就労可否 | 主要要件 | 主な提出資料例 |
|---|---|---|---|
| 日本人の配偶者等/永住者の配偶者等 | 可(制限なし) | 婚姻の実体、同居・生計維持、素行善良 | 戸籍謄本・結婚証明、住民票、収入・納税資料、写真・連絡履歴等 |
| 家族滞在 | 原則不可(資格外活動許可で一定時間のみ可) | 扶養関係、扶養者の収入・在留の安定 | 関係証明、扶養者の在留カード・収入・納税資料 |
| 永住者 | 可(制限なし) | 継続在留、独立生計、納税・社会保険の適正 | 在留履歴、年収・資産、課税・納税、社会保険の加入実績 |
身分系への変更は、収入の安定や納税・社会保険の適切な履行を客観資料で示すことが合否を左右します。家族滞在への変更は就労が主目的ではないため、就労を希望する場合の選択としては適さない点に留意してください。
3.4 出国準備の特定活動を選ぶ判断基準
再就職や在留資格の変更が見込めず、一定の猶予期間で住居の解約・荷物整理・退去準備を行う場合は「特定活動(出国準備)」を選択します。出国準備は就労不可・原則更新不可で、在留の延長や再入国を前提としない措置であることを理解して申請します。
航空券の予約、退去日程、公共料金・税の清算計画、賃貸解約の合意書など、出国準備の具体的な工程を示し、短期間で確実に完了できる計画として説明します。なお、在留状況や退職理由によっては、より厳格な審査が行われることがあります。
4. 在留期間が満了に近い場合の対応
在留カード記載の在留期間満了日から逆算して早めに手続きを開始し、満了日の3か月前から更新・変更申請が可能であることを前提に計画してください。満了日までに申請を受理されれば、結果が出るまで引き続き在留できます。申請先や個別要件は在留資格ごとに異なるため、最新の案内に従って準備します。
4.1 在留期間更新の可否と必要書類
現在の在留資格の活動(例:技術・人文知識・国際業務など)を継続できる見込みがある場合に更新が検討できます。退職済みで継続活動がないと更新は原則困難ですが、再就職の内定や雇用契約の締結予定が客観資料で確認できると判断が前進します。結果は総合審査で、収入の安定性・納税状況・違反歴の有無なども見られます。
| 主要書類(例) | 作成者 | 提出のポイント |
|---|---|---|
| 在留期間更新許可申請書 | 本人/所属機関 | 最新様式を使用し、活動内容・転職の有無を整合的に記載。 |
| 理由書(活動経緯・今後の雇用予定) | 本人 | 退職理由、再就職の見込み、生活計画を具体的に説明。 |
| 雇用契約書・内定通知書・採用予定証明 等 | 受入企業 | 職務内容が在留資格の範囲に適合することを示す。 |
| 会社概要資料(登記事項証明書・決算資料の写し 等) | 受入企業 | 求められる場合あり。規模・事業実態の裏付け。 |
| 課税(非課税)証明書・納税証明書/源泉徴収票 | 市区町村/税務署/前職 | 直近年度の収入・納税状況を証明。 |
| パスポート・在留カード・写真 | 本人 | 有効期限・氏名表記を確認。 |
| 手数料 | — | 許可時に収入印紙6,000円を納付。 |
満了日前の受理が最重要です。更新審査中は同一活動の継続が前提で、退職中は就労できません。書類は在留資格・地域で異なるため、地方出入国在留局の指示に合わせて追加提出に備えましょう。
4.2 満了前に再就職が間に合わない場合の選択肢
満了までに雇用契約が整わない場合は、状況に応じて在留資格の変更を検討します。
| 状況 | 取り得る手続 | 期間のめやす | 就労可否 |
|---|---|---|---|
| 内定あり(開始日が満了後) | 在留期間更新/在留資格変更(受入企業の資料を添付) | 審査結果に応じて付与 | 許可後・雇用開始日から就労可 |
| 内定なしで就職活動継続 | 特定活動(就職活動等)への変更(要件該当時) | 付与期間は個別判断 | 資格外活動許可がある場合は範囲内で可(例:週28時間以内) |
| 近くに出国予定・在留継続の必要がない | 特定活動(出国準備)への変更 | 短期間 | 就労不可 |
内定が得られないまま満了日を迎えると、同一の就労系在留資格での更新は難しくなります。満了前に「変更」申請へ切り替える判断を早めに行ってください。就職活動中のアルバイトは、資格外活動許可が付与されている場合のみ、許可の範囲内で可能です。
4.3 みなし再入国許可の注意点
在留カード所持者は、出国審査時に意思表示をすれば「みなし再入国許可」で再入国できます。ただし、有効期間は「出国日から1年」または「在留期間満了日」までの短い方で、満了日を海外で迎えると無効になります。
出国時はパスポートと在留カードを携行し、みなし再入国を利用する旨を申告します。更新・変更の審査中の出国は手続が打ち切られるおそれがあるため避け、やむを得ず出国する場合は事前に管轄窓口へ確認してください。満了直前の出国は、帰国前に在留期間が切れるリスクが高く、再入国できなくなる可能性があります。
5. 再就職の進め方と就労ビザの転職注意点
転職の可否は「新しい職務内容が現在の在留資格で許可される活動か」に尽きます。事前に職務適合性を精査し、在留手続きの順序と入社日の設定を誤らないことが重要です。
5.1 職務内容の適合性と求人の選び方
求人選定では、内定先の「職務記述(ジョブディスクリプション)」が自分の在留資格と一致しているかを確認します。特に「技術・人文知識・国際業務」では、大学等での専攻や実務経験と職務の関連性、デスクワーク中心か、専門性の有無が審査の軸になります。企業内転勤は派遣元(本社・グループ会社)との雇用関係の継続、技能は熟練技能に基づく職務であることが重要です。
雇用形態は原則として雇用契約が前提です。個人の業務委託・フリーランスで働く場合は、通常の就労系在留資格では適合しないことが多く、別の在留資格が必要になり得ます。派遣・請負で就労する場合は、実際の指揮命令関係、雇用主(受入機関)との契約関係が適法かを人事とともに確認してください。
在留資格の枠から外れる求人に応募・入社すると、資格外活動に該当し不法就労となるリスクがあります。募集要項だけで判断せず、職務内容・配置予定部署・就業場所・転勤有無・客先常駐の有無を入社前に具体的に書面で確認しましょう。
| 在留資格(例) | 代表的な職務 | 選考時の確認要点 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | SE・データ分析・機械設計・経理・マーケティング・通訳 | 学歴/専攻や実務経験との関連性、ホワイトカラー中心の職務か、雇用契約の有無 |
| 企業内転勤 | 同一企業・グループ内での技術・人文・国際分野の業務 | 海外/本社との雇用関係の継続、転勤命令・在籍出向の根拠、受入先の体制 |
| 技能 | 日本料理人、製菓、石工等の熟練技能職 | 熟練技能の立証、具体的な作業内容、現場中心かつ技能活用の有無 |
| 高度専門職 | 研究開発、専門・技術分野のマネジメント等 | ポイント要件の充足、年収・学位・実績、従事内容の高度性 |
| 特定技能 | 分野限定の現業(介護、外食、製造等) | 分野適合、試験等の要件、所属機関の体制・支援計画 |
5.2 就労資格証明書の活用と取得手順
就労資格証明書は、現在の在留資格のまま転職先の業務に就けるかを、出入国在留管理庁が文書で確認する制度です。任意の手続きですが、内定先の人事・法務への説明資料になり、入社後の在留期間更新時にも整合性の証拠として役立ちます。
職種や業界が変わる、客先常駐が多い、学歴と業務の関連に不安があるなど「適合性の判断が微妙」な転職では、入社前に就労資格証明書の取得を強く推奨します。一方、同一職務・同一分野での転職でも、会社側のコンプライアンス上、提出を求められることがあります。
申請は本人または受入機関が地方出入国在留局の窓口またはオンラインで行います。提出資料の基本は、申請書、パスポート、在留カード、雇用契約書(内定通知と労働条件通知)、職務内容説明、会社概要資料(登記事項証明書等)です。交付手数料は収入印紙2,000円です。証明書は在留期間を延長するものではなく、活動の適法性を示す書面である点に留意してください。
5.3 内定から在留手続きまでのスケジュール
入社日を決める前に、転職が「同一在留資格で就労可」か「在留資格変更が必要」かを確定し、必要書類の収集と審査期間を考慮して余裕を持った日程を組みます。
| ステップ | 主な担当 | 必要書類の例 | 在留上の要点 |
|---|---|---|---|
| 内定・条件確定 | 企業・本人 | 内定通知、労働条件通知、職務記述書 | 職務内容が現在の在留資格に適合するかを先に判断 |
| 適合性確認 | 本人・人事 | 学位証明、職務経歴書、業務フロー説明 | 疑義があれば就労資格証明書を入社前に申請 |
| 在留手続き準備 | 本人・企業 | 雇用契約書、会社概要資料、理由書 | 同一在留資格なら変更許可は不要な場合あり。変更が必要な場合は書類を優先整備 |
| 申請・入社日の設定 | 本人・企業 | 在留資格変更許可申請 or 就労資格証明書 | 在留資格の変更が必要な転職は、許可が下りるまで就労開始不可。入社日は許可後に設定 |
| 入社・アフター対応 | 企業・本人 | 在留カード確認、社会保険加入 | 就労開始後は人事台帳と職務の実態が申請内容と一致するよう管理 |
同一在留資格の範囲内での転職は、原則として在留資格の変更は不要ですが、契約内容・職務実態が適合していることが前提です。一方、在留資格が変わる転職は、許可前の就労ができないため、入社日の調整と申請スケジュールの逆算が不可欠です。申請取次の行政書士を活用すると、書類の整合性確認と審査対応がスムーズになります。
6. 退職後の生活手続き
6.1 雇用保険の手続きと失業給付
退職したら、会社から離職票を受け取り、住所地を管轄するハローワークで求職申込みと基本手当(失業給付)の受給手続きを行います。外国籍の方は在留カードと在留期間の確認が必要です。手続きの概要はハローワークの雇用保険案内を参照してください。
離職票を受け取ったら速やかに手続きへ進み、待期7日+(自己都合の場合)原則2か月の給付制限を見込み、生活資金計画を立てましょう。
受給の基本フローは、離職票提出→求職申込み→受給資格決定→待期→(必要に応じ給付制限)→失業認定→支給です。受給期間は原則、離職日の翌日から1年間で、やむを得ない理由がある場合は延長申請により最大3年延長(通算最長4年)できます。就職が決まった場合は「再就職手当」の対象となることがあります。必要書類は、離職票、本人確認書類、マイナンバー確認書類、写真、本人名義の口座、在留カードなどです。
有効な在留資格・在留期間がない場合は受給手続きや継続受給ができません。在留手続きと並行して進めてください。
6.2 健康保険と年金の切替
会社の健康保険証は退職日で資格喪失となるため返却が必要です。健康保険は「国民健康保険」へ加入するか、「任意継続被保険者(最長2年)」を選択します。年金は厚生年金から国民年金(第1号被保険者)へ切替を行います(配偶者の被扶養に入る選択肢がある場合もあります)。
| 区分 | 手続先・期限 | 保険料・特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 国民健康保険 | 市区町村役所/原則14日以内 | 所得に応じ算定。減免制度あり(自治体による)。 | 収入が下がる、減免を活用したい。 |
| 任意継続(健康保険) | 退職日の翌日から20日以内に保険者へ申請 | 保険料は全額自己負担(事業主負担分も負担)。最長2年。 | 医療費自己負担や給付内容を維持したい。 |
| 配偶者の扶養 | 配偶者の健康保険組合へ届出(審査あり) | 一定収入以下なら本人保険料負担なし。 | 被扶養要件を満たす。 |
国民年金への切替は市区町村で行い、収入状況に応じて免除・納付猶予の申請が可能です。制度の概要は日本年金機構(国民年金の加入)を参照してください。
健康保険・年金はいずれも「資格喪失から速やかに」手続きすることが重要です。保険証の空白期間や未納があると医療費負担や年金受給に影響します。
6.3 住民税の納付方法
住民税は前年所得に基づき課税され、退職により会社の特別徴収から普通徴収(自分で納付)へ切替になります。退職時期や会社の取り扱いにより、残額の一括徴収または市区町村から納付書が送付されます。
主な納付方法は、納付書による金融機関・コンビニ納付、口座振替、自治体が対応するスマホ決済等です。納付スケジュールと方法は納付書で確認し、資金繰りに不安がある場合は市区町村へ相談してください。失業などやむを得ない理由がある場合、減免や分割納付が認められることがあります。
6.4 資格外活動許可でのアルバイトの可否
就労系の在留資格(例:技術・人文知識・国際業務)で退職後に在留する場合、在留目的に合致しない単純労働(コンビニ、飲食店等)に従事することはできません。就職活動のために「特定活動(就職活動)」へ在留資格変更し、資格外活動許可を得たときは、原則週28時間以内でのアルバイトが可能です(風俗営業等に該当する業務は不可)。
「在留資格の活動内容に適合しない就労」は違反です。アルバイトを検討する場合は、在留資格の変更と資格外活動許可の可否・条件を必ず事前に確認してください。疑義があれば出入国在留管理庁や専門家に相談しましょう。
7. 家族の在留資格への影響
主たる就労ビザ保持者が退職しても、在留資格を適法に維持し、生計維持能力と同居実態を示せれば、配偶者・子の「家族滞在」は継続できる可能性があります。 一方で、主たる在留資格者の在留資格が更新できない・変更できない、または生計維持が困難と判断されると、家族側の在留も影響を受けるため、早期に方針と証拠資料を整えることが重要です。
7.1 家族滞在の在留継続の要件
家族滞在の継続可否は、主に次の点が審査されます。①主たる在留資格者が合法的に在留を継続しているか(在留期間・活動実態) ②生計維持能力(給与・内定・配偶者の収入・貯蓄などの立証) ③同居・扶養実態(世帯の実体)。退職後は、主たる在留資格者が同一の就労系在留資格で転職予定か、特定活動(就職活動)へ切替えるか、出国準備へ移行するかで対応が分かれます。
| 主たる在留資格者の状況 | 家族滞在の継続可能性 | 主な必要手続き | 立証資料の例 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 同一の就労系在留資格で転職活動中 | 比較的維持しやすい | 所属機関に関する届出、在留期間更新(必要に応じて) | 転職計画・応募状況、内定通知、貯蓄残高、賃貸借契約 | 3か月超の無就労は正当な理由がないと取消対象になり得る |
| 特定活動(就職活動)へ変更 | 個別審査。維持は可能だが厳格 | 主たる在留資格者の在留資格変更申請、家族の在留期間更新 | 生活費の資金計画、貯蓄・送金記録、内定見込みの裏付け | 生計維持能力が弱いと不許可リスク。期間は限定的 |
| 出国準備の特定活動へ変更 | 原則、家族も同様に短期で終了 | 出国予定日までの特定活動へ変更 | 航空券予約、退去計画 | 在留は延長困難。期限内の出国が前提 |
| 配偶者が就労系在留資格へ変更(自立) | 配偶者本人は継続可 | 配偶者の在留資格変更、子は「家族滞在」で紐付け先変更 | 雇用契約、学歴経歴、給与見込 | 変更許可後、世帯の扶養関係を整理 |
| 主たる在留資格者が永住者等へ変更 | 要件を満たせば安定的 | 家族側も在留資格変更(永住者の配偶者等など) | 婚姻・同居実態、収入・納税状況 | 審査長期化に留意 |
家族滞在中の配偶者が収入を得る場合、原則「資格外活動許可」が必要で、就労時間等の上限があるため、世帯の主たる生計根拠としては弱くなりがちです。 一方、配偶者が適法に就労系の在留資格へ変更できれば、世帯としての生計維持は強化されます。いずれの場合も、在留カードの在留期間の残存期間が家族それぞれで異なることが多いため、更新・変更の申請タイミングを世帯で揃える計画性が重要です。
7.2 子どもの学校手続きと保険の手配
退職や在留資格の変更自体は、子どもの就学資格(小学校・中学校の就学)を直ちに失わせるものではありません。転居がある場合は、在学中の学校から「在学証明書」「教科書給与証明書」等を受け取り、新住所地の市区町村教育委員会・転校先学校へ提出し、速やかに転校手続きを行います。 退職による世帯収入の変動が大きい場合は、各市区町村の「就学援助」制度の対象になり得るため、必要書類(収入状況、世帯状況など)を確認の上で申請を検討してください。
健康保険は、退職日の翌日から14日以内を目安に、勤務先の健康保険から国民健康保険へ切替(または配偶者の被扶養者としての加入)を行い、子どもも同一世帯で手続きを完了させます。 国民健康保険に加入する場合は、市区町村窓口で、在留カード・パスポート・マイナンバー・健康保険資格喪失証明書などを持参します。配偶者が新たに社会保険に加入する場合は、子を含めた被扶養者認定の基準(収入・同居など)を満たす必要があります。学校には、緊急連絡先や保険証情報の変更があれば速やかに届け出てください。
帰国が決まった場合は、出国予定日を踏まえて学校へ退学(転出)手続きを行い、住民票の異動・国民健康保険の資格喪失手続きも忘れずに進めます。航空券の手配時期と在留期間の残余が一致するよう、在留手続きのスケジュールを世帯で調整してください。
8. 退職から再就職までのタイムライン
退職直後は「14日」「20日」「3か月」の節目が重要です。以下の期限を外さず、在留手続・社会保険・求職活動を同時並行で進めてください。
| 期間・期限 | 優先タスク | 具体的行動 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 退職当日〜14日 | 入管届出/保険・年金切替/雇用保険 | 所属機関に関する届出、国民健康保険・国民年金の手続、ハローワークで求職申込み | 所属機関に関する届出は14日以内が必須。年金・国保も原則14日以内に手続。 |
| 退職後20日以内 | 健康保険の任意継続 | 協会けんぽ・健康保険組合で任意継続の申請 | 任意継続は「資格喪失日翌日から20日以内」厳守。 |
| 15日〜1か月 | 再就職準備 | 履歴書・職務経歴書整備、求人選定、面接、就労資格証明書の申請検討 | 職務内容が在留資格の活動に適合する求人を選定。 |
| 1〜3か月 | 内定〜在留手続 | 内定後の雇用契約、在留資格の変更・更新の要否確認、入社後14日以内の新所属届出 | 在留期間満了が近い場合は前倒しで更新・変更を申請。 |
| 3か月以降 | 在留リスク対応 | 入管・専門家へ相談、在留資格の見直しや特定活動(出国準備)検討 | 本来の活動を継続して行っていない状態が長期化すると在留資格取消の対象となり得ます。 |
8.1 退職当日から14日までに行うこと
出入国在留管理庁への「所属機関に関する届出」を14日以内に提出します(退職日が起算日)。提出方法(オンライン・郵送・窓口)はいずれでも構いませんが、受領記録を保存してください。あわせて在留カードの記載事項と在留期間の残りを確認します。
健康保険は、退職により会社の社会保険を喪失するため、国民健康保険への加入(原則14日以内)または任意継続(資格喪失日の翌日から20日以内)を選択します。年金は厚生年金から国民年金(第1号)へ切替手続を行い、必要に応じて保険料免除・納付猶予制度の適用可否を市区町村で確認します。
雇用保険は、会社から離職票等を受け取り、ハローワークで求職申込みと受給手続を行います(待期期間・給付制限の有無は退職理由により異なります)。
再就職準備として、履歴書・職務経歴書(日本語)と在留資格に合致する職務内容の棚卸し、推薦状や職務証明の収集、ポートフォリオ等の裏付け資料を整えます。
8.2 1か月から3か月に行うこと
在留資格の活動範囲に適合する求人へ応募・面接を進め、内定後は雇用条件書・雇用契約書、会社概要・職務説明書などを取り交わします。転職先の職務が現行の在留資格に適合するか不安な場合は「就労資格証明書」を活用し、適法就労可否を明確化します。
在留期間の満了が近い場合は、更新申請または在留資格変更申請を早めに行います。入社後は、新しい所属機関に関する届出を14日以内に提出します。雇用保険受給中は認定日に出頭し、求職活動実績の記録・提出を確実に行います。
8.3 3か月以降のリスクと対応
本来の在留活動(就労)を継続して行っていない状態が長期化すると、在留資格取消の対象となる場合があります。再就職の見込みが立たない場合は、地方出入国在留局や行政書士に早期相談のうえ、在留資格の見直し(在留資格変更)、または特定活動(出国準備)等の選択肢を検討します。
引き続き国内に在留し就職活動を続ける場合は、生活基盤(住民税の納付方法、家族の在留継続要件、住居契約)の維持と、在留カード・パスポートの有効期間管理を徹底します。無許可で在留資格外の就労を行わないよう注意し、必要な可否は事前に入管へ確認してください。
9. よくある質問
9.1 自己都合退職と会社都合で手続きは変わるか
在留資格に関する基本の流れ(14日以内の所属機関に関する届出・必要に応じた在留資格変更や特定活動への切替)は、自己都合・会社都合の別にかかわらず同じです。
| 項目 | 自己都合退職 | 会社都合退職(解雇・雇止め等) |
|---|---|---|
| 本人の入管手続き | 14日以内の所属機関に関する届出が必要(オンライン・郵送・窓口)。 | 同左。理由の違いで届出義務が免除されることはない。 |
| 在留資格の扱い | 本来の活動を3か月以上継続して行わない場合、在留資格取消しの対象となり得る。 | 同左。再就職・在留資格変更の見込みが鍵。 |
| 雇用保険(失業等給付) | 待期後に給付までの制限が設けられる場合がある。 | 待期後、比較的早期に支給対象となりやすい。 |
| 会社側の手続き・書類 | 離職票の理由区分が「自己都合」。会社は外国人雇用状況の届出を行う。 | 離職票は「会社都合」。会社は同様に外国人雇用状況の届出を行う。 |
在留継続の可否は「次の就労先の職務内容が在留資格の活動に適合するか」「就職活動の実現可能性」など個別事情で判断されます。
9.2 アルバイトだけで在留を維持できるか
就労系の在留資格のまま本来の就労活動を停止し、アルバイト(資格外活動)のみで在留を維持することは原則できません。
再就職を目指す場合は、要件を満たせば「特定活動(就職活動)」への在留資格変更を検討します。さらに資格外活動許可が付与されたときに限り、在留目的を妨げない範囲でのアルバイトが認められる場合があります(一般に週28時間以内、深夜・風俗営業等は不可)。
在留の主たる目的はあくまで就職活動であり、生活維持目的のアルバイト中心の滞在は認められません。
9.3 解雇された場合の相談先
解雇通知を受けたら、在留・雇用・労働の三方向へ早めに相談し、手続きを並行して進めてください。
在留手続きは、お近くの地方出入国在留局や出入国在留管理庁の案内で確認できます(出入国在留管理庁)。失業給付や職業紹介、再就職支援はハローワークへ(ハローワークインターネットサービス)。解雇・未払い賃金・ハラスメント等の労働トラブルは、厚生労働省の総合労働相談コーナーに相談できます(総合労働相談コーナー)。
自治体の多言語相談窓口や、就労分野に詳しい行政書士への相談も有効です。記録(雇用契約書・解雇通知・メール等)は保全して持参しましょう。
10. 専門家に相談する目安
退職が決まった時点で、在留資格や就職活動の計画に不確実性があるなら、自己判断せず早期に専門窓口へ相談するのが最善です。 相談先は手続きの性質で分かれます。出入国在留管理庁の制度案内は出入国在留管理庁、求人・雇用保険はハローワークインターネットサービス、申請書類作成や代理申請は日本行政書士会連合会で確認・相談できます。
| 状況 | 主な相談先 | 緊急度 | 関連手続き・キーワード |
|---|---|---|---|
| 退職が確定し、14日以内の届出が必要 | 地方出入国在留局/行政書士 | 即日〜14日以内 | 所属機関に関する届出、在留カード、オンライン申請 |
| 転職予定だが職務が在留資格の活動範囲に合うか不安 | 行政書士 | できるだけ早く | 就労資格証明書、在留資格の該当性、職務内容の適合性 |
| 再就職未定かつ在留期間が残り3か月以内 | 地方出入国在留局/行政書士/ハローワーク | 早急 | 特定活動(就職活動)、在留期間更新、活動実績の証明 |
| 解雇・雇止めで生活設計を立て直したい | ハローワーク | 即時 | 雇用保険(基本手当)、職業紹介、職業訓練 |
| 家族滞在の配偶者・子の在留継続を判断したい | 地方出入国在留局/行政書士 | 早急 | 家族滞在の在留継続、扶養要件、収入見込み |
| 帰国準備を優先するか、日本での就活継続か迷っている | 行政書士/地方出入国在留局 | 退職前後 | 特定活動(出国準備/就職活動)、みなし再入国 |
| 退職後にアルバイトで収入を補いたい | 地方出入国在留局/行政書士 | 事前 | 資格外活動許可、就労時間制限、活動内容の範囲 |
不許可・取消のリスクが少しでもあると感じたら、独自の理由書や裏付け資料の設計が鍵になるため即相談が安全です。
10.1 行政書士に相談すべきケース
在留資格変更・在留期間更新・特定活動(就職活動/出国準備)・資格外活動許可・就労資格証明書など、出入国在留管理庁への申請戦略や書類作成が必要な場面は行政書士に適しています。職務内容の整合性、雇用契約書の記載、活動計画書や理由書の作成、証拠資料の揃え方まで含めて伴走支援が受けられます。
報酬を得て在留手続きを代行できるのは行政書士など有資格者に限られます。無資格の「ビザ代行」やブローカーには依頼しないでください。 専門家を探す際は日本行政書士会連合会で登録の有無や取扱業務を確認し、見積り・スケジュール・想定リスクを事前に比較検討しましょう。
10.2 地方出入国在留局とハローワークの活用
在留資格や届出の制度確認、申請可否の一般的な照会は出入国在留管理庁および地方出入国在留局の相談窓口で行えます。パスポート・在留カード・退職や内定の事実が分かる資料を準備すると案内がスムーズです。オンライン申請が可能な手続きは、手続き混雑の回避にも有効です。
再就職活動や雇用保険の手続きはハローワークインターネットサービスから最寄り窓口を確認し、職業相談・求人検索・受給手続きにつなげます。ハローワークでの相談記録や紹介状、応募・面接の実績は、特定活動(就職活動)での活動実績の裏付けとして役立ちます。
制度の解釈は最新の運用で変わることがあるため、公式情報で要件と必要書類を必ず再確認し、期限前に動くことが在留継続の最重要ポイントです。
11. まとめ
就労ビザで退職した後の最優先事項は、退職日から14日以内に出入国在留管理庁へ「所属機関に関する届出」を行うことです。オンライン(在留申請オンラインシステム)、郵送、地方出入国在留局の窓口のいずれでも提出でき、届出の遅延や不提出は、今後の在留手続きの審査に不利に働くおそれがあります。
退職後の在留を安定させるための結論は「在留目的を明確にし、適切な在留資格を早めに選ぶ」ことに尽きます。すぐに転職が見込めるなら同一在留資格の継続、時間を要するなら特定活動(就職活動)への切替、国内での活動を終えるなら出国準備の特定活動など、在留期間の満了日から逆算して決めましょう。
活動実態がない期間が3か月以上続くと、正当な理由がない場合は在留資格取消しの対象となり得ます。就職活動に切り替える場合は、計画性と証拠性(計画書、応募履歴、面接記録等)を整え、必要に応じて資格外活動許可の可否も確認してください。
同一在留資格のまま転職する場合は、職務内容が在留資格の活動範囲に適合していることが肝心です。不明点があるときは就労資格証明書を取得しておくと、受入企業への説明や更新時の審査で有効な裏付けになります。
在留期間の満了が近い場合は、更新または在留資格変更の申請を期限前に行いましょう。雇用契約書、住民税の課税・納税証明書、源泉徴収票等、基礎資料の整合性(身分・収入・納税状況)をそろえることが審査の要点です。
生活面の手続きは、ハローワークでの雇用保険、 市区町村役場での国民健康保険・国民年金(日本年金機構の案内に基づく)への切替、住民税の納付方法(普通徴収か特別徴収)の確認を退職後速やかに行いましょう。アルバイトは資格外活動許可がある場合に限られ、一般に週28時間以内・風俗営業等での就労不可という原則を守る必要があります。
家族滞在は、主たる扶養者の在留状況と収入に影響を受けます。退職後は家族の在留継続要件を満たせるかを確認し、必要に応じて地方出入国在留局へ相談してください。子どもの学校手続きや保険の継続も忘れずに進めましょう。
再就職の実務では、内定から在留手続きまでのスケジュール管理が重要です。入社日、必要書類の取得時期、在留カードの更新・変更の提出日を前倒しで組み、受入企業の人事と早めに情報共有しましょう。
困ったときは、公的機関と専門家を活用するのが最も確実です。地方出入国在留局の相談窓口、ハローワークの職業相談・求人情報、申請取次が可能な行政書士への個別相談を組み合わせることで、手続きの漏れや判断ミスを減らせます。
結論として、就労ビザの退職局面では「14日以内の届出」「在留目的に合う資格選択」「満了日から逆算した手続き」「生活・税保険の同時並行処理」を徹底することが、在留の安定と再就職成功への最短ルートです。期限管理と記録保存を習慣化し、疑問点は早期に公的窓口か専門家へ相談しましょう。