
このページでは、ワーホリ(ワーキング・ホリデー)から就労ビザへの在留資格変更を目指す方に向けて、必要書類、申請手順、審査の見られ方、不許可を避ける実務ポイントまでを、はじめての方でも迷わないよう網羅的に解説します。対象の就労系在留資格は「技術・人文知識・国際業務」「高度専門職」「技能」「特定技能」「企業内転勤」を中心に、要件の違いと選び方を整理。雇用先探し(大手求人サイト・転職エージェント・企業採用ページ)から内定獲得のコツ、ポートフォリオや面接対策、学歴・実務経験・語学などポジション要件の確認方法、スポンサー企業側の要件(資本金、事業計画、決算書、登記事項証明書、会社概要)のチェックまで、タイムラインを在留期限から逆算して具体化します。書類面は、在留カード・旅券・写真・住民票、卒業証明書・成績証明書、在職証明書・職務経歴書、雇用契約書、雇用理由書、在留資格変更許可申請書、申請理由書、代理申請委任状に加え、業務内容説明、体制図、求人票など追加で求められやすい資料をチェックリスト形式で提示。提出先(地方出入国在留管理局)での予約・持参物、受付から追加資料対応、交付、収入印紙の納付タイミングまでの流れ、審査期間の目安と在留期間の決まり方、更新準備、申請中の就労可否の注意点も整理します。結論として、切り替え成功の鍵は「職務内容と専門性の整合性の立証」「学歴・実務経験と職種の相関の明確化」「企業の安定性と継続雇用の裏付け」、そして「在留期限を意識した期限管理とリマインド」です。特に、ワーホリ期間中に内定確保と資料の先回り準備を行い、追加資料請求を想定した根拠を積み上げることが不許可回避の近道です。なお、在留資格変更ではCOE(在留資格認定証明書)は原則不要です。英文書類の和訳・証明方法や、専門家(行政書士)の活用、在留期限が迫る場合の打ち手、アルバイト中心だった場合の立証、特定技能や技術・人文知識・国際業務等への変更時の留意点、再申請・転職手続きのFAQまで一本で把握できます。
1. 就労ビザとワーホリの基本
1.1 ビザと在留資格の違い
日本では「ビザ(査証)」は入国前の要件確認の証明であり、実際に日本でどの活動(就労など)ができるかは「在留資格」で決まります。ビザは在外公館が発給し、上陸審査で上陸許可とともに在留資格が付与されます。日本国内での就労の可否・範囲は、付与された在留資格の活動内容に厳密に従います(制度全般は出入国在留管理庁を参照)。
| 用語 | 所管・発給主体 | 役割 | タイミング | 就労の可否 |
|---|---|---|---|---|
| ビザ(査証) | 日本大使館・総領事館(在外公館) | 入国申請時の要件審査済みの証明 | 入国前に取得 | ビザ自体は就労可否を定めない |
| 在留資格 | 出入国在留管理庁(上陸許可・変更許可) | 日本で許される活動内容・期間の根拠 | 上陸許可時または国内での変更許可時 | 在留資格の活動範囲内でのみ就労可 |
1.2 ワーキングホリデー制度の概要と対象国
ワーキングホリデーは、相互の取決めに基づき若者が一定期間、観光・文化交流を主目的として滞在費補填のための就労を認める制度で、日本では「特定活動(ワーキング・ホリデー)」として取り扱われます。就労は認められますが、風俗営業等の一部業種は不可です。滞在期間や年齢要件・募集枠は相手国により異なります(最新の対象国・条件は外務省で確認してください)。
| 主要ポイント | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 日本と協定・取決めを結ぶ国・地域の若者 |
| 目的 | 観光・文化交流(就労は生活費補填が目的) |
| 滞在期間の目安 | 多くの相手国で最長1年程度 |
| 就労範囲 | 原則可(ただし風俗営業等の分野は不可) |
| 申請先 | 相手国の日本大使館・総領事館 |
対象国は、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、フランス、ドイツ、韓国、台湾など多数の国・地域に及びます。
1.3 就労ビザの種類 技術・人文知識・国際業務 高度専門職 技能 特定技能 企業内転勤
ワーホリからの切り替えで主に検討される就労系の在留資格は次のとおりです(分類と基準の全体像は出入国在留管理庁参照)。
| 在留資格 | 主な対象業務 | 主な要件の考え方 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | エンジニア、マーケティング、通訳・翻訳、企画・調査、貿易実務など | 大学卒業相当の学歴または相当の実務経験、職務内容との関連性、報酬が日本人同等以上 |
| 高度専門職 | 高度な研究・専門・経営管理に係る業務 | ポイント制(学歴・年収・実務経験・研究実績等の合計が基準点以上) |
| 技能 | 熟練技能を要する分野(例:外国料理の調理など) | 相当期間の実務経験など熟練性の立証が中心 |
| 特定技能(1号・2号) | 人手不足分野の相当な技能や熟練技能を要する業務 | 指定分野での技能試験・日本語試験等に基づく適合性の証明(分野ごとに基準あり) |
| 企業内転勤 | 海外の親会社・子会社等から日本の事業所への転勤 | 海外での勤務実績等の要件、受入先企業とのグループ関係の証明 |
1.4 在留資格変更の可否と前提条件
ワーホリ(特定活動)から就労系在留資格への変更は、申請人の経歴・学歴と職務内容の整合性、雇用契約の適法性、受入企業の継続性などが基準に適合すれば許可され得ます。手続は在留期限内に地方出入国在留管理局で「在留資格変更許可申請」を行います(制度と手続の根拠は出入国在留管理庁参照)。
| 確認ポイント | 概要 |
|---|---|
| 職務内容の適合 | 希望する在留資格の活動範囲に職務が該当すること |
| 経歴の裏付け | 学歴・実務経験・語学等の客観資料での立証 |
| 雇用契約の妥当性 | 日本人と同等以上の報酬、継続雇用の見込み、違法業務の不存在 |
| 受入企業の体制 | 事業の実在性・継続性(登記、決算、業務内容の説明等) |
| 手続の基本 | 在留期限前に申請。原則として在留資格認定証明書(COE)は不要(「変更」手続のため)。審査中は現行の在留資格の範囲内で活動 |
可否の判断は総合評価であり、同一職種でも企業側資料や職務の具体性によって結果が分かれます。
2. ワーホリから就労ビザへ切り替えの全体像
ワーキング・ホリデー(特定活動)からの切り替えは、内定先が就労系の在留資格の「受入れ機関(スポンサー)」となり、在留資格変更許可申請で「職務内容・学歴(または実務経験)・企業の継続性」の整合性を示すことが核心です。 求人選定、書類設計、申請時期の3点を一体で進めると不許可リスクを抑えられます。
2.1 雇用先探しと内定獲得のポイント
狙う在留資格(例:技術・人文知識・国際業務/高度専門職/技能/特定技能)に適合する職務記述書(Job Description)かを最優先で確認します。雇用形態は原則として期間の定めのない雇用や更新前提の雇用契約が望ましく、フルタイム相当の勤務実態、社会保険加入、給与支払い体制が明確な企業を選びます。
2.1.1 求人の探し方 大手求人サイト エージェント 企業採用ページ
「就労ビザ支援あり」「在留資格変更サポート」などのキーワードで抽出し、募集背景・事業内容・配属先の業務範囲を確認します。人材紹介会社経由では、在留資格の整合性に配慮した職務設計や書類作成の進行がしやすくなります。
| チャネル | 代表的サービス | 活用ポイント |
|---|---|---|
| 大手求人サイト | リクナビNEXT/マイナビ転職/doda/Indeed | 「就労ビザ支援」表記の有無、職務内容の専門性、想定年収と職責を確認 |
| 転職エージェント | リクルートエージェント/パーソルキャリア(doda)/パソナキャリア | 在留資格の適合性チェック、雇用理由書作成の支援、スケジュール調整を依頼 |
| 企業の採用ページ | 楽天グループ 採用情報/ソフトバンク 採用情報 など | 配属部署の業務範囲や必須条件が詳細。一次情報でミスマッチを回避 |
| ビジネスSNS | LinkedIn/Wantedly | 現場と直接つながり、職務記述の調整や内定後の書類要件を早期相談 |
2.1.2 ポートフォリオと面接対策
エンジニアはGitHubや成果物、デザイナーは制作物とプロセス、マーケは数値改善実績など、専門性の裏づけを日本語で簡潔に提示します。面接では「職務内容がどの在留資格に適合するか」「締切(在留期限)」「申請に必要な企業書類」を人事・配属部門と共有し、雇用理由書に反映できる具体性(配属部署、主要業務、使用ツール、評価体制)をすり合わせます。
2.2 ポジション要件 学歴 実務経験 語学
就労系在留資格は、職務の専門性と申請人の学歴・実務経験の関連性が審査の要点です。企業の採用要件(配属・等級・給与帯)と入管審査の要件を両立させる設計が必要です。
| 在留資格(候補) | 主な職務例 | 学歴・実務の要点 | 語学要件の考え方 | 留意点 |
|---|---|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | エンジニア/企画・マーケ/翻訳通訳/貿易実務 など | 学位や専攻との関連性、または相応の実務経験を職務内容と一体で立証 | 配属先で求められる日本語運用力(社内外コミュニケーション水準)を明記 | 雑務中心や単純労働と見なされないよう職務記述を具体化 |
| 高度専門職 | 高度人材(研究・技術・経営分野) | 学歴・職歴・年収等のポイント制を満たす設計 | 社内文書対応レベルの日本語や専門領域の説明力が鍵 | ポイント証憑(年収見込、学歴等)の整合性を厳密に |
| 技能 | 調理・製造等の熟練技能分野 | 分野に応じた熟練の立証(資格・研修・評価・実務の継続性) | 現場安全・衛生、対面接客のための日本語要件を企業側が定義 | 単純作業中心に偏らない業務設計 |
| 特定技能 | 特定産業分野の現業中心 | 分野別の試験合格や基準を満たすこと(企業の受入体制を含む) | 現場指示の理解と報連相が可能な水準を証明 | 受入計画・支援計画の整備が前提 |
学歴・職務・配属業務の三点が論理的につながる説明(職務内容書+雇用理由書+経歴書の一貫性)が審査の通過率を大きく左右します。
2.3 スポンサー企業の要件 資本金 事業計画 決算書
スポンサー企業は、安定した事業運営と継続雇用の実現可能性を資料で示します。資本金の多寡そのものより、実体のある事業・支払い能力・コンプライアンス(社会保険・源泉徴収等)が重要です。
| 確認事項 | 証拠書類の例 | 審査で見られる観点 |
|---|---|---|
| 企業の実在性・事業継続性 | 登記事項証明書/会社案内/事業計画書/取引実績 | 事業の実体、継続性、配属部署の業務の具体性 |
| 雇用と報酬の裏づけ | 雇用契約書/就業規則/賃金台帳(サンプル)/給与支払体制 | 職務と報酬の均衡、社会保険加入、雇用形態の妥当性 |
| 財務の健全性 | 直近期の決算書/納税証明/源泉徴収の法定調書合計表 | 給与支払能力、資金繰り、継続雇用の見込み |
| 受入体制 | 組織図/業務分掌表/教育・評価制度 | 専門性の発揮環境、監督体制、単純労働への偏り防止 |
「資本金の額」よりも「事業の実体と継続雇用の蓋然性」を書面で具体化することが重要です。
2.4 タイムライン 在留期限から逆算
申請は在留期限を起点に逆算し、内定確定から企業書類の準備、在留資格変更許可申請の提出、追加資料対応までを一気通貫で設計します。審査は数週間から数か月に及ぶことがあるため、早期着手が安全です。
| 在留期限からの目安 | 主なアクション | 関与者 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 数か月前 | 求人選定・応募・面接、在留資格の当てはめ検討 | 申請人/人事/配属部門 | 職務記述を在留資格の要件に適合させる前提整理 |
| 1~2か月前 | 内定確定、雇用契約締結、企業・個人書類の収集 | 申請人/企業 | 雇用理由書・事業計画・決算資料の整合性確保 |
| 申請締切前 | 地方出入国在留管理局で在留資格変更許可申請 | 申請人(または取次者) | 不足書類ゼロで提出、受付控えを保管 |
| 審査中 | 追加資料の迅速提出、配属準備 | 企業/申請人 | 質問には職務・体制・報酬の観点で即応 |
| 許可後 | 在留カード受領、入社・社会保険手続 | 申請人/企業 | 就労開始日と人事手続きを同期 |
在留期限から逆算して「求人選定→内定→書類整備→申請→補正対応」を前倒しで進めることが、切り替え成功の最短ルートです。
3. 必要書類一覧 チェックリスト
在留資格変更(ワーキング・ホリデーから就労系への変更)で一般的に求められる書類を、提出意図と確認ポイントごとに整理しました。提出先は地方出入国在留管理局です。最新の様式・指示に合わせ、記載内容の整合性と期限内提出を徹底してください。
3.1 申請人側の書類 在留カード 旅券 写真 住民票
本人確認と在留状況の把握、写真規格の適合が審査の前提になります。記載内容の相違や有効期限切れがあると受理不可や補正の対象になります。
| 書類 | 主な確認事項 | 発行・入手先 |
|---|---|---|
| 在留カード | 氏名・国籍・在留期間・住居地が最新で一致していること | 本人所持(変更がある場合は市区町村で届出後) |
| 旅券(パスポート) | 有効期限の残存、身分事項ページの破損・汚損なし | 各国発行の旅券 |
| 写真 | 縦4cm×横3cm、無背景、正面・無帽、申請前3か月以内に撮影 | 証明写真機・写真店等 |
| 住民票 | 現住所・氏名等が最新。必要記載事項は提出先の指示に従う | 住民登録地の市区町村 |
本人情報は全書類で表記・生年月日・住所が完全一致していることを提出前に必ず確認してください。
3.1.1 学歴証明 卒業証明書 成績証明書
学歴要件や専攻と職務の関連性を示すために提出します。外国語書類には日本語訳を添付します。
| 書類 | 確認ポイント | 発行・入手先 |
|---|---|---|
| 卒業証明書(または学位授与証明) | 最終学歴の学校名・学位・卒業(修了)年月の明記 | 出身校(大学・短大・専門学校等) |
| 成績証明書 | 専攻・履修科目を確認でき、原本性が分かるもの | 出身校 |
| 日本語訳 | 原文と対応が取れる完全訳を添付(訳者名・連絡先の明記が望ましい) | 本人作成または翻訳者 |
3.1.2 職歴証明 在職証明書 職務経歴書
実務経験の有無・期間・内容を客観的に説明します。学歴との補完関係も明確化します。
| 書類 | 確認ポイント | 発行・入手先 |
|---|---|---|
| 在職証明書 | 在籍期間、雇用形態、所属部署、職務内容の記載 | 前勤務先の人事・総務 |
| 職務経歴書 | 担当業務、成果、使用言語・ツール、従事期間を具体的に | 本人作成 |
実務内容は後述の内定先の「職務内容」と用語・範囲を揃えて整合性を確保してください。
3.2 企業側の書類 雇用契約書 会社概要 登記事項証明書 決算書
受入機関(内定先)の実在性・継続性・雇用条件の相当性を示す資料です。会社の規模や事業の安定性が読み取れる構成にします。
| 書類 | 確認ポイント | 発行・入手先 |
|---|---|---|
| 雇用契約書(または労働条件通知書) | 職務内容、勤務地、所定労働時間、賃金(支給額・形態)、契約期間 | 受入企業(人事・採用) |
| 会社概要資料 | 商号、所在地、事業内容、役員、従業員数、主要取引先等 | 受入企業(会社案内・Web掲載内容の抜粋等) |
| 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) | 最新取得、商号・本店・代表者・目的の確認 | 法務局 |
| 決算書(直近) | 貸借対照表・損益計算書等で事業の継続性を確認 | 受入企業(経理) |
雇用条件と就労予定の在留資格の「該当性」が読み取れる資料構成にすると、審査での追加照会を減らせます。
3.2.1 雇用理由書 事業計画書
配属予定の職務と必要性、配置の根拠を具体化します。端的かつ客観資料と矛盾しない記載が重要です。
| 書類 | 記載の要点 | 作成主体 |
|---|---|---|
| 雇用理由書 | 採用背景、担当業務、必要な知識・能力、選考過程、配置部署 | 受入企業(採用部門・配属部門) |
| 事業計画書(該当時) | 事業の概要、当該ポジションの役割、見込み業務量と体制 | 受入企業(事業部・経営企画等) |
3.3 在留資格変更許可申請書 申請理由書 代理申請委任状
申請の骨格となる様式類です。押印・署名、写真貼付欄、記入誤りの有無を丁寧に確認します。
| 書類 | 確認ポイント | 提出者 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可申請書 | 最新様式の使用、記載漏れなし、写真・連絡先・所属機関欄の整合 | 申請人(所属機関が記載補助) |
| 申請理由書 | ワーホリからの変更理由、職務内容、該当性・必要性を簡潔に | 申請人(企業が共同作成可) |
| 代理申請委任状(該当時) | 代理人の氏名・所属・連絡先、委任範囲の明記 | 申請人(所属機関・申請取次者が提出) |
申請書・理由書・雇用契約書で「職務名・業務範囲・勤務地・賃金」が一致していることを最終確認してください。
3.4 追加で求められやすい資料 業務内容説明 体制図 求人票
審査の過程で、担当業務の具体性や体制の実効性を補完する資料の提出を求められる場合があります。
| 資料 | 目的 | 要点 |
|---|---|---|
| 業務内容説明書(職務記述書・業務フロー) | 専門性の範囲と日常業務の実態の明確化 | 1日の業務配分、使用言語・ツール、対外折衝の有無 |
| 体制図(組織図) | 配属部署の位置づけと指揮命令系統の可視化 | 部署名・役職・人数・申請人の配置と上長 |
| 求人票・採用要件 | 募集時の要件と採用実績の整合確認 | 求める学歴・経験・語学、職務内容、待遇 |
追加資料は「短く、具体的に、他書類と矛盾なく」作成し、求められた範囲に限定して提出すると審査がスムーズです。
4. 申請手順と提出先
ワーキング・ホリデーから就労系在留資格へ切り替える際は、提出先・提出方法・納付のタイミングを正しく押さえることが審査遅延や不許可回避につながります。ここでは、窓口申請の実務フローを簡潔に整理します。
4.1 事前確認 資格外活動許可の有無 在留期間の残日数
在留期間満了日までに「在留資格変更許可申請」を提出すること(満了後は原則不可)。在留カードと旅券で満了日を必ず確認し、余裕をもって準備を開始します。
ワーキング・ホリデーは原則として就労が許容される在留資格であり、学生等と異なり「資格外活動許可」は不要です。ただし、申請中に従事できる活動は「従前の在留資格の範囲内」に限られるため、風俗営業等の禁止分野に該当しないことを再確認してください。
企業側の受入体制(雇用契約書、職務内容、給与水準、決算書類の準備状況)や申請書の記載内容(職務内容・在留資格の該当性・学歴実務の裏付け)も事前にすり合わせておきます。
4.2 地方出入国在留管理局への予約と持参物
提出先は居住地(または勤務予定地)を管轄する地方出入国在留管理局・支局・出張所です。混雑状況により予約制・発券制が異なるため、最新の受付方法は各庁舎の案内で確認し、必要に応じて会社担当者の同席や取次者(行政書士等)の関与を調整します。オンライン提出は「在留申請オンラインシステム」に対応する登録済み受入機関等のみが利用できます。
| 持参物 | 原本/写し | 補足 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可申請書(該当様式) | 原本 | 申請人・受入機関の記名押印/署名を整える |
| 旅券・在留カード | 原本+写し | 窓口で原本提示、写しは提出用 |
| 写真(縦4cm×横3cm) | 原本 | 6か月以内、無帽・無背景、裏面に氏名 |
| 雇用契約書・内定通知書 | 原本確認+写し | 雇用期間・業務内容・給与・勤務地を明記 |
| 会社概要・登記事項証明書・決算書 | 写し | 最新期の提出を基本、書類名と期間を揃える |
| 卒業証明・成績証明・職歴証明 | 写し(必要に応じ原本) | 外国語は和訳添付(訳者情報を明記) |
| 申請理由書・雇用理由書 | 原本 | 職務と在留資格の該当性・専門性を説明 |
| 追加想定資料(業務フロー、体制図、求人票など) | 写し | 審査での照会に即応できるよう準備 |
| 手数料(収入印紙) | 不要(申請時) | 許可時に6,000円分を納付 |
原本提示が求められる場合があるため、提出用コピーに加えて原本一式を携行し、書類の整合(氏名表記・日付・金額・職務名称)を事前に確認します。
4.3 申請から受領までの流れ 受付 追加資料提出 交付
窓口で申請書類を提出し、受付票(控え)を受領します。審査中に電話・書面で追加提出を求められることがあるため、会社担当者と連絡体制を決め、照会には期限内に正確な資料で対応します。
| 局面 | 申請人が行うこと | 結果 |
|---|---|---|
| 受付 | 必要書類一式を提出し、受付票を保管 | 審査開始 |
| 審査・照会 | 追加資料の提出、事実関係の説明 | 適否判断 |
| 許可 | 収入印紙6,000円を貼付・提出、在留カードの交付手続 | 新在留カード受領 |
| 不許可 | 理由の聴取、内容是正の上で再申請の可否検討 | 再構成または他の手続を選択 |
在留期間満了日までに申請していれば、審査中は従前の在留資格の範囲で在留が認められます。ただし、在留カードの携帯義務・住居地届出などの在留管理ルールは継続して適用されます。
4.4 手数料 収入印紙と納付タイミング
在留資格変更許可の手数料は許可時に6,000円です。申請時の支払いは不要で、結果通知後に窓口の案内に従って収入印紙で納付します。
| 項目 | 内容 | 留意点 |
|---|---|---|
| 納付方法 | 収入印紙(台紙に貼付して提出) | 現金不可、収入証紙ではない |
| 購入場所 | 郵便局等の収入印紙取扱窓口 | 額面間違い・貼付位置は窓口指示に従う |
| 会社負担 | 可(社内規程に従う) | 経費精算のため領収控えの写しを保管 |
受領日は本人確認(旅券・在留カード)と押印/署名が必要です。新在留カードの記載内容(在留資格、在留期間、就労制限の有無)を必ず確認し、誤記があれば即時申し出ます。
5. 審査のポイントと不許可回避
ワーホリから就労ビザへ切り替える審査では、業務の専門性、申請人の学歴・実務経験の相関、雇用企業の継続性・適法性が総合的に判断されます。制度の根拠は出入国管理及び難民認定法と運用要領で、最新情報は出入国在留管理庁で確認してください。
5.1 専門性と職務内容の整合性
申請する在留資格の定義と、実際の職務内容(職務記述書、業務フロー、成果物)が一対一で対応していることを資料で示すことが不可欠です。「技術・人文知識・国際業務」は企画・開発・分析・翻訳などの知識労働が中心で、単純労働や現場作業が主たる業務だと不適合と判断されます。
ポジションごとに、担当業務、使用ツール・技術、社内での役割、成果指標(KPI)、指揮命令系統を明記し、雇用契約書・求人票・業務内容説明書の記載を一致させます。契約社員・派遣・業務委託を伴う場合は、就労場所、受入体制、指揮命令系統を明確にし、みなし請負・多重下請の疑義を避けます。
5.2 学歴実務経験と職種の相関
専攻分野・学位・資格・職歴が、従事予定の職務にどのように活用されるかを、申請理由書で因果関係として説明することが審査の核心です。「技術・人文知識・国際業務」では関連分野の学歴や相応の実務経験が重視されます。「技能」は熟練技能の裏付け(資格・実績)、「特定技能」は分野別試験合格や技能実習修了の証明、「高度専門職」は学歴・職歴・年収等のポイントが判断材料です。「企業内転勤」は海外本社等との人事一体性と職務継続性を示します。
証憑は、卒業証明書・成績証明書、在職証明書・職務経歴書、資格証、ポートフォリオや成果物(論文・プロダクト・受賞歴)を整え、外国語資料には正確な和訳を付します。
5.3 企業の安定性と継続雇用の裏付け
雇用主の経営安定性と適法な労務管理(賃金水準・社会保険・税務)の実態を、数値資料で客観的に示すことが不許可回避の鍵です。直近の決算書(貸借対照表・損益計算書)、納税証明、登記事項証明書、会社案内、事業計画、採用理由書、就業規則や36協定の有無、社会保険適用事業所の通知等で裏付けます。新設企業は資金計画・受注見込・体制図で継続雇用の実現性を補強し、賃金は地域の最低賃金を十分に上回る水準とし、見込み年収の根拠(賃金テーブル、賃金台帳の統計)を揃えます。
5.4 よくある不許可理由と対策
典型的な指摘事項と事前対策を以下に整理します。該当しうる箇所を申請前に潰しておくことが重要です。
| 典型的な指摘事項 | 具体例 | 事前対策・補強資料 |
|---|---|---|
| 在留資格と業務の不一致 | 接客・搬送・検品など単純作業が主 | 職務記述書で知識労働の比重を明示、業務割合と成果物サンプルを添付 |
| 学歴・経験の関連性不足 | 専攻と職務が乖離、実務の証明がない | 専攻の学修内容と業務の関係を申請理由書で説明、在職証明・推薦状・実績資料を追加 |
| 賃金・労務の不適正 | 最低賃金付近、固定残業の過大、保険未加入 | 賃金テーブル、見込み年収の根拠、社会保険加入状況、労働条件通知書の適正記載 |
| 企業の継続性に疑義 | 赤字続き、売上根拠が薄い、新設で実体不明 | 受注契約・見積・資金計画、体制図、取引先一覧、代表者経歴、顧客証明 |
| 書類の不整合・説明不足 | 求人票と契約書の条件差、肩書と実務が不一致 | 全書類の用語統一、変更履歴の注記、問い合わせ想定Q&Aの準備 |
| 在籍実態・勤務地不明確 | 派遣・委託で指揮命令系統が曖昧 | 就労場所・受入責任者・指揮命令系統の明記、派遣契約や受入体制の証明 |
不許可を避ける最短経路は、要件に合うポジション設計・適正な労働条件・矛盾のない証憑の三点を揃え、申請理由書で「なぜこの人がこの職務をこの企業で担うのか」を一貫したロジックで示すことです。不明点は事前に出入国在留管理局の窓口やインフォメーションセンターで確認し、追加提出依頼には速やかに応じてください。
6. ケース別の切り替え
ワーキング・ホリデー(特定活動)から就労系の在留資格へ変更する際は、希望する在留資格の要件に合致していることを、業務内容・学歴や実務経験・雇用条件などの客観資料で立証することが鍵です。以下では代表的なケースごとの注意点と手順の要点を整理します。
6.1 技術・人文知識・国際業務への変更の注意点
最重要論点は「専門性と職務内容の適合性」と「単純労働の排除」です。雇用契約に基づく職務が、理工学・情報・経済・法律・語学・国際業務などの専門分野に該当し、申請人の学歴や実務経験と合理的に関連している必要があります。加えて、雇用形態や報酬が日本人と同等以上であること、会社側の事業継続性が確認できることも重要です。
| 論点 | 適用されやすい例 | 不適用となりやすい例 | 立証資料の例 |
|---|---|---|---|
| 専門性と職務 | システム開発、データ分析、設計、経理・法務、通訳・翻訳、海外営業、多言語マーケティング | ホール・レジ、倉庫仕分け、工場ライン、引越し作業などの単純労働 | 職務記述書、業務フロー図、体制図、プロジェクト計画 |
| 適合する経歴 | 大学・専門学校の関連分野卒業、関連実務経験 | 無関連の学歴・短期アルバイトのみ | 卒業証明・成績証明、職務経歴書、推薦状 |
| 雇用条件 | フルタイム、社会保険加入、日本人と同等以上の報酬 | 日雇い・出来高のみ、保険未加入 | 雇用契約書、就業規則、賃金テーブル |
特に「国際業務」では、語学や異文化理解に基づく業務(翻訳・通訳、海外取引の渉外・広報・企画など)であることの説明を丁寧に行い、受付・販売などの単純業務が主ではないことを明確化します。学歴・実務と職務のつながりは、科目シラバス、ポートフォリオ、制作物、業績資料で補強します。
6.2 特定技能への変更の条件
特定技能1号は「分野試験と日本語試験(多くはJFT-BasicまたはJLPT N4相当)に合格し、対象分野のフルタイム雇用契約と支援体制が整っていること」が核となります。原則として直接雇用で、報酬は日本人と同等以上、労働・社会保険法令の遵守が前提です(派遣契約は不可)。「特定技能2号」は限られた分野での熟練人材が対象です。
| 確認項目 | 要点 | 代表的な確認資料 |
|---|---|---|
| 技能・日本語 | 分野試験合格+日本語能力(基準は分野により異なる) | 合格証、評価記録、研修修了証 |
| 雇用契約 | 直接雇用、同等以上の報酬、所定労働時間、社会保険 | 雇用契約書、賃金台帳、社会保険加入書類 |
| 支援体制 | 1号特定技能外国人支援計画と体制の整備 | 支援計画書、支援担当者体制図、実施記録 |
| 企業の適格性 | 分野要件の充足、法令違反がないこと | 会社概要、登記事項証明書、直近決算書 |
ワーホリからの切り替え時は、現職・内定先が対象分野か、実務に必要な資格・試験が揃っているかを先に確定し、足りない場合は試験日程を逆算して準備します。支援計画の完成度が審査の明暗を分けやすいため、担当者・支援内容・記録方法まで明示します。
6.3 アルバイト中心だった場合の立証方法
アルバイト中心でも、専門性や成果を客観資料で可視化し「希望職務に転用可能な能力がある」ことを示せば十分に許可可能性はあります。重要なのは、ワーホリ中の就労が適法であったこと、希望する在留資格の要件を満たす学歴・技能があること、そして内定先での職務が単純労働でないことの三点です。
| 資料 | 取得先 | 示せるポイント |
|---|---|---|
| 職務経歴書・実績資料 | 本人作成(証跡添付) | 担当業務、作業範囲、成果指標、使用ツール |
| 推薦状・業務証明 | 店舗・部署責任者 | 役割、指導内容、評価、信頼性 |
| ポートフォリオ | 本人 | 設計書、分析レポート、翻訳実績、制作物 |
| 賃金・勤怠の記録 | 雇用先 | 勤務実態の正確性、適法就労の裏付け |
| 学歴・資格 | 教育機関・試験機関 | 専門性の根拠(卒業・成績・合格証) |
内定先には、採用ポジションの要件定義と業務分解(コア業務と周辺業務の割合)を文書化してもらい、単純作業が主ではないことを客観的に説明します。説明書や理由書は「職務の専門性」「経歴との関連性」「育成計画」の三段で簡潔に構成すると通りが良くなります。
6.4 在留期限が迫っている場合の打ち手
最優先は在留期限内の申請受理です。必要書類が完璧でなくても、合理的な範囲で先行提出し、追加資料は速やかに補完する前提で受付を目指します。地方出入国在留管理局の予約枠が逼迫することがあるため、早期に予約し、申請人・企業双方の署名押印済み原本を確保します。
並行して、内定通知・雇用契約書・職務記述書・会社概要の4点セットを最優先で固め、学歴・経歴資料は入手可否に応じて先にコピー提出、後日原本提示で補う運用を検討します。タイムラインがさらに厳しい場合は、申請取次が可能な専門家に依頼し、受付から追加提出までのリードタイムを短縮します。なお、切り替えが間に合わない可能性が高いと判断されるときは、内定先と協議のうえスケジュールを再設計し、一旦帰国してから在留資格認定証明書を経て入国し直す選択肢も検討します。
7. 審査期間と在留期間の目安
ワーホリ(特定活動)から就労系の在留資格へ切り替える場合、審査はおおむね1〜3か月が目安で、付与される在留期間は職種・企業の継続性・契約期間などで決まります。
7.1 標準処理期間の実例
出入国在留管理局の審査は、申請先や時期、追加資料の有無で前後します。繁忙期(例:3〜4月、9〜10月)は長めになりやすく、書類不備や業務内容の確認が必要な案件は期間が延びます。
| 手続の種類 | 標準的な処理期間の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可(ワーホリ→就労) | 概ね1〜3か月 | 審査中に追加資料を求められた場合は+1〜4週間程度見込む |
| 在留期間更新許可(就労ビザの更新) | 概ね2週間〜1か月 | 初回更新は実務・決算の確認でやや長めになることがある |
| 資格外活動許可(参考) | 概ね2週間 | ワーホリは原則不要だが、他在留資格では就労可否に影響 |
在留期限から逆算し、最低でも1.5〜2か月のバッファを確保して申請すると、追加資料対応や繁忙期でも余裕を持てます。
7.2 在留期間の決まり方と更新準備
就労系在留資格(技術・人文知識・国際業務、技能、企業内転勤など)は通常、3か月・1年・3年・5年のいずれかが付与され、初回は1年または3年から始まりやすく、企業の安定性や職務の継続性が確認できると3年・5年へ伸びやすくなります。特定技能1号は4か月・6か月・1年のいずれかで、通算上限は原則5年、高度専門職は多くが5年(高度専門職2号は無期限)です。
判断要素は、雇用契約期間、会社の決算・事業計画と雇用の継続見込み、職務内容と学歴・実務経験の整合性、報酬水準や社会保険加入状況、過去の在留・法令順守状況などが総合的に見られます。更新申請は在留期間満了日の3か月前から可能で、直近の決算書類や雇用契約書、源泉徴収票・課税証明書などを早めに整えましょう。
初回付与期間は短めでも、実績とエビデンス(勤怠・給与・社会保険・業務成果)を蓄積することで次回以降の3年・5年獲得につながります。
7.3 申請中の就労可否と注意点
在留資格変更許可の結果が出るまでは、従前の在留資格で認められる活動のみ可能です。ワーホリの在留期間内であれば、ワーホリで許される範囲の就労は継続できますが、新しい就労系在留資格に基づく活動(在留カード記載の資格で想定される職務)としては働けません。
在留期間満了日前に申請していれば、満了日後も一定の特例期間のあいだは従前の在留資格で滞在・活動を継続できます。ただし許可前に就労資格の内容を前提とした勤務開始日を設定するのは避け、内定・雇用契約は「許可後開始」と明記するのが安全です。審査中の出国は手続に影響するおそれがあるため原則控え、やむを得ない場合は事前に出入国在留管理局へ相談してください。
結論として、許可が出るまでは「ワーホリとしての活動は可・新しい在留資格での活動は不可」で運用し、在留カード交付後に就労切替を確定させるのがリスク最小です。
8. 失敗しないためのチェックポイント
在留期間満了日から逆算して準備し、職務内容と在留資格の該当性を証拠で裏づけ、翻訳・証明の体裁を統一することが、不許可や差し戻しを防ぐ最短ルートです。以下の実務チェックで抜け漏れをなくしましょう。
8.1 期限管理とリマインド
在留カードの「在留期間満了日」を基準に、内定確定、書類収集、出入国在留管理局での申請日を段階的に固定します。会社の押印・決裁フローや登記事項証明書の取得日数も必ず見込んでください。
| 項目 | 推奨タイミング | 具体的アクション |
|---|---|---|
| 在留期間満了日の確認 | 即日 | カレンダー登録(本人・企業担当者)。満了30・14・7日前にリマインド設定。 |
| 内定・雇用条件確定 | 45〜60日前 | 雇用契約書案・職務記述書(JD)のドラフト合意。求人票と整合を取る。 |
| 申請書類の収集完了 | 30日前 | 卒業証明書・成績証明書・在職証明書、会社の登記事項証明書・決算書を揃える。 |
| 最終チェック | 14日前 | 在留資格変更許可申請書・申請理由書の整合確認、体制図・業務内容説明の差分解消。 |
| 申請予約・持参物確定 | 7日前 | 出入国在留管理局の予約可否確認、原本・写し・写真・収入印紙の準備(納付は交付時)。 |
| 提出当日 | 申請日 | 受付票を厳重保管。追加提出の連絡先(企業・本人)を明記。 |
在留期間当日の駆け込みは避け、最低でも1〜2週間の余裕を確保してください。祝日や長期休暇期間は窓口混雑・郵送遅延に注意。
8.2 申請理由書の書き方のコツ
結論先出しで「変更後の在留資格」「職務内容」「該当性」を一文で提示し、その後に根拠を積み上げます。学歴・実務と職種の関連、使用言語・ツール、配属部署と上位者の管理体制を具体化します。
在留資格と職務の該当性は、雇用契約書・職務記述書・業務フロー図・体制図・求人票で裏づけ、数値(売上構成・案件比率・使用比率)で明確化します。抽象表現や定型文は避け、日次・週次レベルのタスク例まで落とし込みましょう。
継続雇用の蓋然性は、事業計画や受注実績、プロジェクトの期間・契約形態で示します。コンプライアンス姿勢は、就業場所・労働時間・報酬水準の明記、社会保険適用の記載で担保します。
構成例:①結論(在留資格・職務要約)→②職務の具体化(担当領域・ツール・体制)→③学歴・実務との関連→④企業の必要性・継続性→⑤添付資料一覧→⑥追加提出・連絡体制。
8.3 英文書類の和訳と証明方法
日本語以外の書類には日本語訳を添付します。翻訳は本人でも可ですが、統一様式で作成し、翻訳者の情報を明記します。
| 書類種別 | 和訳の要否 | 翻訳者 | 証明・体裁 |
|---|---|---|---|
| 卒業証明書・学位記 | 必要 | 本人または第三者 | 日本語訳に翻訳者氏名・署名・連絡先・作成年月日。原文コピーとセット綴じ。 |
| 成績証明書 | 必要 | 本人または第三者 | 専門科目と職務の関連科目を注記すると効果的。 |
| 在職証明書・推薦状 | 必要 | 本人または第三者 | 役職・期間・職務内容の対訳を揃える。会社の原本証明付き写しが望ましい。 |
| 海外発行の雇用契約書 | 必要 | 本人または第三者 | 報酬額・職務・勤務地の訳語統一。日本法人の契約と差異があれば注記。 |
原文コピーと日本語訳を一体で提出し、訳語・人名・企業名の表記ゆれをゼロにすることが重要です。公的な認証は原則不要ですが、提出先から求められた場合に備え、会社の「原本と相違ない」旨の証明や担当者押印を用意します。
8.4 専門家(行政書士)の活用
不許可リスクが高いケース(在留期限が迫る、学歴と職務の非関連、スタートアップで財務資料が弱い、初の外国人採用など)は、申請取次行政書士の関与で整合性チェックと追加立証の設計を行うと安全です。窓口同行や追加資料対応の分担も明確化できます。
依頼前に「申請取次資格の有無・同種案件の実績・見積内訳(着手/成功/実費)・納期・追加資料対応範囲」を書面で確認し、申請人・雇用先・専門家の三者で連絡体制とスケジュール表を共有します。
専門家を使う場合でも、在留資格変更許可申請書、申請理由書、会社概要、雇用契約書、体制図、業務内容説明、決算書の原資料は早期に提供し、差分や矛盾(報酬額・職務範囲・勤務地)をゼロにしてください。
9. よくある質問
9.1 COEは必要か
日本に在留中のワーホリ(特定活動・ワーキング・ホリデー)から就労系の在留資格へ切り替える場合、COE(在留資格認定証明書)は不要です。必要なのは「在留資格変更許可申請」で、申請人と雇用先の書類一式を整えて地方出入国在留管理局に提出します。
| ケース | 手続き | COEの要否 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 国内でワーホリ→就労系へ変更 | 在留資格変更許可申請 | 不要 | 雇用契約書・学歴/職歴資料などを提出 |
| 一度出国し、就労目的で再入国 | 在留資格認定証明書交付申請→査証申請→入国 | 必要 | 雇用先が代理申請可。交付後に在外公館で査証取得 |
| 在留期限が迫るが国内で変更を目指す | 期限内に変更申請を提出 | 不要 | 期限前申請で、審査結果が出るまで在留継続可 |
9.2 ワーホリから他の在留資格への変更は可能か
要件を満たせば、ワーホリから就労系を含む他の在留資格へ変更は可能です。一方、ワーホリ自体の延長・再取得はできません。想定される主な就労系の在留資格と概要は以下のとおりです(個別の適合性は職務内容・学歴/実務経験・企業側の体制で判断されます)。
| 在留資格 | 主な要件(概要) | 留意点 |
|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | 専門性のある業務に従事すること(学歴または相当の実務経験) | 職務内容と学歴/経験の整合性が重要 |
| 高度専門職 | ポイント制で高度人材要件を充足 | 年収・学歴・実務など総合評価 |
| 技能 | 熟練を要する技能職での就労 | 具体的な技能の裏付けと雇用の継続性 |
| 特定技能 | 対象分野で所定の技能試験・日本語要件を満たす | 受入れ企業の体制整備と支援計画が必須 |
| 企業内転勤 | 海外の本店・支店等から日本拠点への転勤 | 同一企業内での人事異動であること |
9.3 不許可だった場合の再申請の流れ
再申請は可能ですが、同内容の出し直しは避け、審査で指摘された点を特定し、資料の改善・立証強化を行うことが必須です。
| ステップ | 対応内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 事実確認 | 不許可通知の内容を確認し、窓口で理由説明を受ける | 不足書類・整合性・企業要件などの論点を明確化 |
| 2. 立証補強 | 業務内容説明、体制図、学歴/職歴証明、雇用理由書の精緻化 | 職務と専門性の結び付きを具体的に示す |
| 3. ステータス管理 | 在留期限を管理し、合法在留を確保 | 期限が近い場合は早めに再申請の可否とスケジュールを調整 |
| 4. 再申請 | 改善点を反映した申請書類で再提出 | 雇用条件や配置転換で要件適合を図るのも一案 |
不許可理由によっては、雇用先の体制整備や職務設計の見直しが必要になることがあります。専門性の立証や企業の安定性の説明に不安があれば、行政書士など専門家の助言を受けると効率的です。
9.4 転職したい場合の手続き
就労系の在留資格で活動範囲内の職務へ転職する場合、原則として在留資格の取り直しは不要ですが、14日以内の「所属機関等に関する届出」が必要です。職務内容が活動範囲を外れる場合は、就労開始前に在留資格変更許可が必要です。
| 状況 | 必要手続き | 就労開始の可否 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 同一在留資格の範囲内での転職 | 14日以内に所属機関届出。就労資格証明書は任意 | 新契約開始日から可 | 職務が範囲内である根拠を職務記述で明確化 |
| 職務が現在の在留資格の範囲外 | 在留資格変更許可申請 | 許可後に可 | 許可前に従事すると違反となるおそれ |
| 無職期間が長期化 | 速やかな転職活動と届出 | — | 正当な理由なく3か月以上活動しないと取消対象となる場合あり |
| 副業・兼業を行う | 活動範囲外の業務は資格外活動許可が必要 | 許可後に可 | 本来の活動に支障が出ない範囲で運用 |
転職時に業務適合性への不安がある場合は、就労資格証明書の交付申請で適法性を確認しておくと安心です。届出や許可の要否は事案ごとに異なるため、求人票や職務記述書の内容で判断材料を整理しましょう。
10. まとめ
結論:ワーキングホリデーから就労ビザへの切り替えは、在留期限までに「在留資格要件に適合する内定」を確保し、申請人・企業双方の裏付け資料を一貫性をもって整えれば現実的に実現できる。逆算でスケジュールを組み、要件適合と書類の整合性を最優先することが成功の鍵となる。
審査で重視されるのは、専門性と職務内容の整合、学歴・実務経験の要件充足、原則として日本人と同等以上の報酬水準、企業の事業継続性と雇用の安定性。これらは雇用契約書・職務記述書・卒業証明書・職務経歴書・会社の決算書などで具体的に説明し、矛盾をなくす。
進め方の要点は、在留期限から逆算したタイムライン設計、必要書類の早期収集、求人・面接段階で「就労資格に適合する職務範囲」を明確に伝えること、そして申請理由書で採用の必然性と業務内容を簡潔かつ具体的に示すことにある。
手続きは地方出入国在留管理局への在留資格変更許可申請が中心。受付後に追加資料が求められることがあるため、業務内容説明や体制図、求人票などの補足資料を準備しておくと対応が円滑になる。許可時に収入印紙で手数料を納付する。
COE(在留資格認定証明書)は、国内での在留資格変更では原則不要であり、主に海外から新規入国する際に用いられる。切り替えの場面では「在留資格変更許可申請」が基本となる。
審査期間は時期や案件の内容で変動するため、最新の標準処理期間は出入国在留管理庁の案内で確認し、余裕を持った申請計画を立てる。提出後も連絡がとれる体制を企業・申請人双方で維持する。
申請中の就労可否は、現在の在留資格や付与されている許可内容に依存する。不明点は管轄の地方出入国在留管理局または外国人在留総合インフォメーションセンターに確認し、誤った就労で手続き全体を不利にしない。
不許可回避の要訣は、説明の一貫性と具体性に尽きる。業務の実在性は体制図・業務フロー・業務分担で示し、雇用理由書で採用の合理性と継続性を補強する。疑義が生じやすい点(職務の範囲、配置、評価・監督体制など)は先回りして明文化しておく。
資格ごとの要件差にも注意。技術・人文知識・国際業務、特定技能、高度専門職、技能、企業内転勤など、それぞれの要件に照らして募集職種と職務範囲を最適化し、要件に外れる業務を内包させない運用設計が重要となる。
専門家の活用も有効。申請取次が可能な行政書士に早期相談すれば、要件適合性の事前診断、書類の整合確認、在留期限が迫る場合の対応策まで一気通貫で整理でき、リスクを抑えられる。
総じて、逆算管理・要件整合・資料の一貫性がそろえば、ワーホリから就労ビザへの切り替えの実現性は高まる。今日から書類収集と職務設計を開始し、説得力のある申請理由書で審査の要点を先回りして示そう。